少し古い記事ですが、東芝の幹部による「HD DVDの現状」が語られたページです。読めば読むほど味わい深いので皆さんも熟読してください。「ワンダー」藤井社長以外にも東芝にはステキな人ばかりでファンになりそうです。「ん?」と思った点を「7つのワンダー」と言う形でまとめました。

http://arena.nikkeibp.co.jp/article/column/20070719/1001656/?P=1

ここがワンダー、その1
「米国では4月の時点でBDより先に累計販売台数で10万台を突破し、5月末の時点で15万台以上となり好調に推移しています。」
⇒Blu-ray陣営の主戦力であるPS3を意図的に外した統計に意味があるんでしょうか?

ここがワンダー、その2
「映画会社としては、北米では特にユニバーサルさんやワーナーさんが新しい機能に積極的ですね。」
⇒ユニバとワーナー以外はBlu-rayが主流だったりする。HD DVDのみはユニバーサル一社。

ここがワンダー、その3
「この100万台というのは、HD DVDプレーヤーはもちろんPCやXbox 360用のドライブも含めた機器全体の台数です。」
⇒自陣営の集計はゲーム機を含めるのですね。

ここがワンダー、その4
「2層分は読めるようにできないかという意見が出ています。(略)古いディスクを新しいプレーヤーで読めるようにバックワードコンパチビリティー(後方互換)については、技術的に難しいことではなく完全に保証します。」「難しいのは、新しいディスクを古いプレーヤーで再生するフォワードコンパチビリティー(前方互換)ですね。」
⇒本気で今まで買ってくれたユーザを無視して早期に規格拡張するんでしょうか?ワンダー社長は「30GBで充分」と言っていたはずなんですが。

ここがワンダー、その5
「今までの家電製品は、規格を固定化した方がいいという考えが定着していますね。ただしPCに目を向けると、昔のPCで再生できたものがと今のPCでは再生できないといったことも受け入れられ始めています。家電製品もある程度、新しいものに対してもっと柔軟になってもいいのではないかという考え方もあります。」
⇒呆れて何もいえない、詭弁も良いところ。

ここがワンダー、その6
「少ない陣営でHD DVDを推進してこれだけ市場をけん引できていることからも、ディスク技術の選択自身は間違っていなかったと思います。」
⇒いや牽引してないし。

ここがワンダー、その7
ディスクの製造について
「同じ技術を使えばHD DVDはBDの3倍ほど高い歩留まりで作れます。欧州で比較的小規模にディスクを製造できるところが登場してきているのもそのためです。」
⇒残念ながら市販価格はBlu-rayと同じでエンドユーザに全く還元されていない。

まぁインタビュワーが反論しないスタンスですので好き放題、言いたい放題です。

以前から感じていることですが、HD DVD陣営の最大の売りである「低コスト、高互換性」のメリットを我々ユーザ側が全く感じることが出来ないのがHD DVDの最大の問題でしょう。対するBlu-rayは大容量・高ビットレートと言う「高品質」が最大のメリットで、それは作品の品質向上に繋がり「判りやすい形」でユーザが恩恵を受けることが出来ます。

例えばワーナーの「300(スリーハンドレッド)」はBlu-ray/HD DVDの両方がリリースされますが、Blu-rayは音声が2種類も多くなっています。容量の差が顕著に出た例でしょう。http://www.watch.impress.co.jp/av/docs/20070803/whv.htm

LDとVHD、MDとDCCのように明らかに優劣の生じるフォーマット戦争で「劣」側が勝利を収めたことは記憶にありません。歴史は繰り返して欲しいものです。