少し古めのソースではありますが、ロイターの情報が話題になっていましたので取り上げたいと思います。

SCEEのスポークスマンによると「GC2008で値下げ期待しているならば失望するでしょう」と本体の値下げ発表の予定が無い事を明らかにしました。

常識的に考えるならば、欧州では80GB+DS3同梱の新パッケージが値段据え置きで発売される直前という事もあり、そのタイミングで値下げ発表はありえない話です。

私個人は製造コストの最適化に伴う価格改定こそが健全なコンソールビジネスだと思っています。それに北米/欧州市場は現状の流れに任せても順調に推移しそうですが、問題は日本です。

我々のようなゲームファンの多くはPS3に優良なゲームが揃っている事も、期待作も目白押しである事も理解しています。しかし我々は自分自身で国内外の情報を入手して「良さを理解しようと」している、いわば例外的な少数派ファンにカテゴリーされるでしょう。

何度も書いている事ですが標準的なゲームファン、さらにゲームにそれ程興味がない「一般層」の人たちはゲームの情報を熱心に収集しません。PS3を所有していても「アンチャーテッド」や「モーターストーム」のような体験版まで配信されている傑作ゲームの存在すら知ろうとせず、「PS3ってゲーム無いわ~」と呟いている人間がどれだけ多いのやら。残念な事にそのような自分自身で動かない人間ほど声が大きかったりするのです。

しかし、そのような状況を作り上げてしまった責任の多くはSCEJにあります。

世界的なAV総合メーカをグループに持ちながらHDゲームの素晴らしさを今に至るまで伝え切れていない事。HDゲーム制作に二の足を踏んでいたソフトハウスに対して何ら援助等を行わなかった為、日本は2008年時点でもSDゲーム比率が異常に高い国になってしまった事。CMを流すにしても量や番組セレクトが微妙で一般層にもゲームファンにも訴求しきれていない事。これらは全てSCEJの失策です。

残念ながら、現時点の日本市場ではPS3を値下げしても勢いが続く訳がありません。

正直なところを書くとしますと、私個人としてはPS3が現状のままでも別に良いのかな・・・とは思っています。SCEからは今後も良質なゲームが開発されるでしょうし、最先端の海外タイトルでも大半のソフトはマルチで制作されます。ブルーレイは既に確立された存在です。それでも遊びきれない程のソフトが発売されている訳で、この状況のまま4年後ぐらいには更なる新世代ハードが発売されるのも悪くない方向性なのかな、と。

それでもやはりPS3の魅力をもっと世間一般に周知してほしいと思いますし、次世代任天堂ハードに移ってから「HDゲーム元年」なんてマスコミに書かれるのも悔しいですからね。

久々に色々と書きましたがGC2008はあくまでも欧州向けイベントです。日本市場向けの「東京ゲームショウ2008」で、今までの失態を少しずつでもカバーできるようなアイデアや発表がある事を期待しています。

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