2009年のPS3について、今回は少し趣向を凝らしてサッカーネタをベースにした3つのテーマに沿って書いてみました。


テーマ①「そのうち作ってくれる3rdタイトルなんてない!」
このテーマは私が応援しているガンバ大阪・西野監督の名言「そのうち入る3点目なんてない!」をアレンジしました。これは本当に良い言葉で、サッカーやスポーツに限らず普遍的に使える教訓だと思います。

少なくとも日本国内のPS3に関しては「HDゲーム市場の立ち上がりが鈍い」「立ち上がらないHD機市場で更に足を引っ張られている」状況が2008年も続きました。残念ながらこの傾向は2009年以降も続くことは確実で、「そのうちサードもHDにシフトしてPS3用タイトルを開発してくれるだろう」と暢気に構えていると致命的な状況に追いやられる事は間違いありません。

今後、サードのHDタイトルがPS3独占で提供される事は殆ど期待出来ませんし、気を抜けばライバル機に独占されてしまいます。そうなる前に少しでも多くのPS3タイトルを確保する努力が欠かせない事は、さすがにSCEJも身にしみて判っているはずです。

テーマ②「生え抜き+適切な補強が理想像」
SCEJの個性的なファーストタイトルのファンは多いと思います。「グランツーリスモ」「みんなのゴルフ」のような一般に知名度の高いタイトルもありますし、「Siren」や「ICO」シリーズはゲームファンから高い評価を獲得しています。SCEハードのゲームは色々な年齢層に受け入れられるラインナップの厚さが特徴なのです。

PS3においても過去のSCEJタイトルの続編がいくつか発売されましたが、残念ながら大ヒットとは言えない本数に留まっています。確かに現在のゲーム市場はサードタイトルの続編に人気が集中している傾向ではありますが、ファーストタイトルの更なる拡充やプロモーションの強化を疎かにはできません。

それが自社ハードを維持する事による「ゲーム文化」の蓄積に繋がるからです。

加えて「白騎士物語」や「デモンズソウル」のようにサードデベロッパによる開発タイトルをSCEJがパブリッシャとして関わり、実質的な独占権を確保するスタイルも増えていくでしょう。

「生え抜き+適切な補強」がSCEゲームの理想像なのです。

テーマ③「FF13はマラドーナ、活かし活かされろ」
今年の最重要タイトルの一つである「ファイナルファンタジー 13」を巡る攻防が2009年の話題の中心になる事は間違いありません。「ディシディアファイナルファンタジー」が発売された時にも「FFブランド」の強さを再認識、FF正伝はまさしく「マラドーナ」のような圧倒的な存在と言えるでしょう。

本家・マラドーナも自身の能力頼みではなく、周りを上手に使える選手でした。SCEJとFF13が相互に盛り上がらないと日本国内での成功はあり得ませんが、スクエニ側としては海外でマルチ化する事によりブランドイメージを損なわないための「逃げ」の手を打っています。北瀬氏の発言は確かに頼もしいのですが、SCEJがスクエニ以上に「FF13」「ヴェルサス13」を日本市場で盛り上げるぐらいの気概が必要でしょう。

勿論、ライバルも得意の妨害工作で足を引っ張ってくるでしょうが、スクエニとの関係もありますので日本国内に関しては控えめになる事が予想されます。

早くも2009年3月には「ファイナルファンタジー 7 アドベントチルドレン コンプリート」が発売される訳です。同梱版のリリースもアナウンスされていますが、具体的なリリース日や価格は未定です。そろそろ製品情報が公開される事を楽しみにしましょう。


2010年の今頃、私がどのような記事を書いているのか?今から楽しみだったりします。