正直なところ昨年のSCEJブースはイマイチでした。限られたスペースに幌付きのオープンシアターとOVER18エリアを無理矢理設置した為にPS3/PSPのゲームエリアが割を食った形になった事は昨年のTGSレポートにも書きました。

結論から書きますと、今年のSCEブースはスペースを有効に使った素晴らしいブースに仕上がっていました。実際に現地で見ると効率の良い配置に感心し、見栄えが良くて美しいブースデザインに「こころが うごきました。」

今年のSCEブースの大きな工夫は二つあります。

一つ目は、年齢制限エリアの工夫です。今年は年齢制限エリアの屋上にPSP試遊エリアを設置する事でスペースの無駄を極力省いていました。そしてPSP試遊エリアは階段状になり、試遊台に設置されている外部に向けたモニタが下記で紹介するビッグビジョンの周囲を取り囲むように配置されています。このハイセンスなブースデザインには思わずため息が漏れてしまいました。

更に、年齢制限タイトルのデモ映像が大通りから見ることが出来たことも好印象でした。昨年は裏通りに回らないと見ることすら出来なかったですからねぇ。

もう一つの大きな工夫は、幌を外すことを可能にした375インチのLEDモニターを設置した事です。他ブースよりもひと周り以上大きくて鮮やかなビッグビジョンはホール広域に向けてPSファミリーのサービスやタイトルを存分にアピールしていました。

その巨大モニターがスクウェア・エニックスブースと向かい合う形で設置されているのも実に心憎い。私もFFXIII試遊直前はスクエニブースの前で待機していましたが、一緒に並んでいた人の大半がSCEシアターを見入ってました。自然と人通りも多くなるエリアですし、効果は絶大だったはずです。

Tgs2009_sce
撮影禁止だったので・・・・

ただ、シアターの内容には少し不満を感じました。

一つ目はPS3とPSPとPSNサービスが同一シアターで続けて放映されるためにシアターを一通り観るだけで相当な時間が必要な事です。PSPは話題タイトルも多いので、スペースを工夫して小型の別ビジョンで放映してほしかったところです。

もう一つは例の「気持ち悪いTVCM」を間に挟めてきたことです。実際にあのCM映像が流れると場所を離れる人もいましたし、完全に逆効果だったと思われます。ゲームショウに来場するようなファンはゲーム映像を見たいのであって、ゲームをしている人の顔には興味がない人が大半なんですけどねぇ。

その2点以外に不満はありません。FFXIIIのムービーもスクエニのシアターより美麗なビジョンということもあって注目を集めていましたし、「白騎士物語 -光と闇の覚醒-」のPVもワクワクしました。詳しくは別記事で書きますが、既にアフレコも進められているようですし、来年夏~秋あたりのリリースを期待してしまいます。


今年の各社ブース配置は実に絶妙で、SCEブースをスクエニ・コナミ・セガ・バンナムが囲うように設営されています。そしてSCEと向かい合う面でスクエニは「FFXIII」や「FFXIV」を、セガは「龍が如く4」や「戦場のヴァルキュリア2」や「ファンタシースターポータブル2」を、コナミは最大スペースを「メタルギアソリッド ピースウォーカー」にと、各社でSCEハード向けタイトルを全面に押し出しているのです。

ようやく国内サードのサポート体制もここまで整ってきたのか・・・と感無量な気分になりましたね。

一方、配置的にも扱い的にも隅に追いやられた感じのブースもありましたが、ここにカプコンやコーエーテクモがあれば本当に完璧でしたねぇ。

毎年参加していると各社ブースの工夫にも興味がでてきます。来年のTGS2010では、各社がどのようなブースに仕上げてくるのか、今から楽しみです。