レビューと言う程のものでもないクリア後の緩い感想です。
休日を使って「ゴッド・オブ・ウォーIII」をクリアしました。プレイ時間は12時間弱で放置時間は殆ど無し。短い期間でアクションゲームをクリアしてしまうのは本当に久々です。
今作については私自身先行体験をさせていただいた事もあってプレイ中は「自分自身の前評判や期待」に対して製品版がどこまで応えてくれているのかが気になっていました。そしてクリアしてからの私の率直な感想は。
「いやぁレビューとか書けるかなこれ(笑)」
私はゲームに点数を付ける趣味はありませんが、敢えて書くならば「100点満点ではありません」。本当に些細ですがプレイしていて気になる点もありますし、ローカライズについても主観的に「あれ?」と思う部分もありました。それらのポイントを減点するならば当然満点はありえない訳です。
しかしこのゲームは本当に面白い。アクションゲームの面白さが暴力的なまでにプレイヤーに襲いかかってきます。特に顕著なのがプレイ開始から30分、序盤のステージです。手探り状態でゲームスタートした人の大半は最初の30分で「ゴッド・オブ・ウォーIII」のゲーム世界に引き込まれてしまうでしょう。
それ程までに序盤ステージの演出は素晴らしく、プレイヤーの心を掴んでしまいます。そして、その序盤ステージより凄いと感じたステージも幾つかあります。制作陣は出し惜しみもしていないし、尻すぼみでも無いのです。
派手で多彩な武器アクションとCSアタックが組み合わさった爽快なバトルシステム、適度に悩ませる謎解き、そしてプレイヤーを飽きさせない凝った舞台演出。これらは過去のGOWシリーズに共通する「特徴」ですが、GOW3ではハードの進化に合わせて各々が極限まで強化されバランス良く盛り込まれています。
このゲームは中途半端なリアルさを追求していません。追求しているのは「アクションゲーム」としての面白さの一点だけなのです。
そしてもう一つこのゲームで取り上げたいのが「物語」です。
物語の詳細について記事中で触れるつもりはありませんが、淡々とボスを倒していく感じの中盤までとそれ以降では印象がまるで変わります。GOW1から脈々と続いてきたクレイトスの復讐の物語、全てを破壊する憤怒の物語の最終章に相応しく荒々しいゴッドバトルの興奮と静寂さがエモーショナルに綴られてゆきます。言葉足らずですが書けるのはここまで、実際にプレイして下さい。正直このゲームにストーリー性はさほど期待してなかっただけに驚かされました。
とは言っても「必ず先にGOW1/2をクリアすべし」というものではありません。確かに理想は過去作を一通りプレイしてからGOW3に挑む事でしょうが、先にGOW3からプレイしても問題はありません。PS2で発売されたGOW1/2は「ゴッド・オブ・ウォー コレクション」によって美麗なHDリメイクが施され、グラフィック的には標準的なPS3タイトルと遜色がないレベルで蘇っています。元々ゲームとしては評価されつくされている「歴史に残る傑作ゲーム」ですから何の心配もありません。
「ゴッド・オブ・ウォー」シリーズは、Z指定となったゴア表現にどうしても抵抗を感じてしまう人は仕方ないとしても、アクションゲームが好きな(好きだった)18歳以上のゲーム好きには是非ともプレイしていただきたいシリーズです。
しかしこの作品がサンタモニカスタジオによるPS3デビュー作なんだよなぁ。独創的なSPEの使い方といい、PS3プログラムとしても相当に高いレベルの作品をいきなり作り上げてきました。このノウハウを活かした同スタジオの次回作にも相当期待していますし、当ブログでも積極的に取り上げていきます。
最後に・・・「クレイトス、お疲れ様でした」
公式サイト
GOD OF WAR III(ゴッド・オブ・ウォー III)
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