2010年11月25日に発売されたコーエーテクモゲームス「トリニティ ジルオール ゼロ」のプレイ感想を書きます。現在プレイ時間は30時間ぐらいで、ようやく終盤に向かいつつあるようです。物語に関するネタバレは基本無しですのでご了承ください。長くなってしまったので2部に分けます、まずは前編。







※アクションが面白い
「トリニティ ジルオール ゼロ」はオメガフォースが手がけるアクションRPGという事もあって、アクション部分の出来が実に素晴らしい。キャラクタの操作性も抜群ですしカメラにも違和感はありません。この辺りは無双シリーズが好きな人なら更に馴染み深いものでしょう。

無双シリーズではお馴染みのワラワラと現れた雑魚敵を一掃するプレイも楽しいですし、魔法や各種コンボのエフェクトも派手で見ごたえがあります。この辺りは「アクション要素を加えたRPG」とはまるでベースの部分が違いますね、当たり前と言われそうですがここまで快適に操作できるアクションRPGは初めてです。

※パーティプレイが面白い
大半のアクションRPGがそうであるように、アレウス一人だけを操作するゲームならば、成長要素が含まれているアクションアドベンチャーと大差無いゲームになるでしょう。「トリニティ ジルオール ゼロ」は特徴的な3人のパーティプレイによってアクション「RPG」としての立ち位置を確立しています。

まぁパーティプレイのアクションRPGそのものは珍しいわけではありません。私が学生時代に遊んでいたファルコムの「ソーサリアン」も4人パーティのアクションRPGでしたね。

物語の主人公はあくまでもアレウスですが、ゲームシステムの視点から考えるとパーティメンバーの3人は均等な立場になります。魔法剣士+パワーファイター+スカウト(忍者)と役割も能力も全く違う3人を、局面に応じて随時切り替えながら戦うようになってから私はこのゲーム本来の面白さを感じ取ることが出来ました。何より一人に固定して戦うよりも楽だしね。

特に「スイッチコンボ」が使えるようになってからは強敵との戦闘が格段に面白くなります。スイッチコンボでラッシュサインを維持しつつソウルバーストやトリニティアタックで止めを刺した時の脳汁感はコマンド式RPGではちょっと味わえない爽快なものです。

そしてプレイヤーが操作していないときの仲間キャラのAIも適度に優秀で頼りになります。私が攻撃に夢中になって自キャラのHPが減っているのに気づかずにいると、「大丈夫か?」と声を掛けてくれたりするので「一緒に戦っている感」が伝わってきます。

※秀逸なバランス
「トリニティ ジルオール ゼロ」を30時間ほどプレイしていて感じているのは「バランスの良さ」です。元々2010年3月の発売が予定されていた当作品が半年以上延期された理由が「バランス調整のため」との事で、開発のオメガフォースもバランスには相当注力して調整している事がプレイすると伝わってきます。

このゲームはプレイ中に難易度を自由に変更できます。以前参加させていただいた体験会での質疑応答でもご回答頂いたように、難易度変更に伴い敵の強さ等はリアルタイムに反映されるとの事です。普段は「普通」の難易度で、強敵の際に難易度を切り替えるという遊び方も自由です。

基本的に難易度を変えたとしても面白さの本質は変わりません。確かに「易しい」にするとアクション部分でのシビアさは相当軽減されますが、それでもボタン連打だけでは先に進むことは出来ず、雑魚以上の敵ならば、ある程度は攻撃を避け、ある程度は的確な攻撃を繰り出さないと倒せません。この「ある程度」のさじ加減がトリジルの面白さの秘密なのでしょう。

その点、プレイヤーが自由に戦えるように判断するためのゲーム的な誘導や記号が巧みですし、ポーズをしなくても「考える」適度な余裕を与えています。雑魚敵でゲージをためてからソウルバーストで畳み掛けるもよし、攻撃力が強い敵ならば距離をとって遠距離攻撃で削るのもよし、逃げられないボス以外ならば突っ切ってエリアチェンジで逃げても良いのです。更に戦闘中は「HPが回復しない」ことや「帰還の巻物(ダンジョンからの離脱)が使えない」ことも程よい制限となってゲームプレイに緊張感を与えます。

なお、RPGには付きものの「回復魔法」は存在しません。特殊な武器防具や特定のスキルで戦闘中に回復させることが可能なだけですが、戦闘モードが終了すればHPは即座に回復しますし、回復アイテムも最大10個まで持ち歩くことが可能です。回復魔法があればもっとRPG寄りのゲームになるのでしょうけど、 MP無しで無制限に魔法が使えたりするシステムですのでバランス取りが更に難しくなりそうです。

とまぁ色々と書きましたが、トリジルの最大の魅力はバランスの良さです。今までプレイしていて一度も全滅はしていないものの「ヌルヌルのゲーム」という印象はありません。プレイヤーを楽しく遊ばせるための配慮が行き届いているからでしょう。

【後編に続く】

公式サイト
トリニティ ジルオール ゼロ
TECMO KOEI GAMES |TRINITY 開発者ブログ


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