ジーパラドットコムに掲載されている「欧米ゲーム事情」最新記事が興味深かったのでご紹介。







パブリッシャはマルチプレイを無理にねじ込んでいるとの声/ゲーム情報ポータル:ジーパラドットコム
Pitchford Bemoans Multiplayer Obsession | Edge Magazine

「Borderlands」や「Duke Nukem Forever」等の開発で知られるGearbox Softwareのボス・Randy Pitchford氏はインタビューの中でマルチプレイ要素がパブリッシャによって無理矢理ねじ込まれてる現状に対して苦言を呈しています。


確かに海外タイトルでシングルオンリーのゲームソフトって今では本当に少ない印象ですよね。海外ニュースを読んでいても、わざわざ「シングルオンリー」である事を表記するぐらいですから。これは、それなりの規模のタイトルならマルチ無しが少数派だということの現れなのでしょう。

更に海外のレビュー記事でもマルチプレイの有無が採点そのものに影響する傾向にあるとの事なので、欧米のパブリッシャが「とりあえず」でもマルチプレイを搭載したがるのは理解できますね。

しかし、「取りあえず」搭載したマルチプレイが逆に批判の対象となるケースを目にすることも少なくありません。シングルプレイを作り込む事とマルチプレイを熟成させる事に求められる技術力やノウハウはお互い別のベクトルだと思われるので、ある程度の開発規模がないと両立させることは難しいでしょう。それでいて当然のように納期を守らなければいけません。これではデベロッパの負担は増える一方になります。

まだそれでもシングルプレイが納得できる出来に仕上がっていれば問題は少ないのですが、シングルもマルチも中途半端に仕上がったソフトが一番タチが悪い。まさにパブリッシャの意向でゲームフランチャイズが壊される典型的なパターンです。

本当に言うだけなら楽だよな・・・と思いますよ。他人事じゃなくてね(笑)


一方、日本ではゲームソフトに対戦中心のマルチプレイが海外ほど求められているという風潮はありません。PSPのモンハンブームでも判るように「協力プレイ」中心のマルチが日本人の気風に合っているのでしょうかね。この辺りも海外と日本のゲーム温度差に繋がっているのかも知れません。日本はオンラインロビーも過疎気味ですね。

当ブログでも何度も書いているとおり、私はゲームソフトのマルチプレイは全く重要視していません。20年前に初代ストIIが対戦ツールへとシフトした頃から対人の対戦要素とは距離を置くようにしています。性格的に対人プレイは向いていないのですよね。「対戦するからには勝ちたい」→「勝つためには努力や研究が必要」→「しかしその為の時間が無い」→「だから極力マルチプレイには手を出さない」の繰り返しです。

確か、EAの「メダルオブオナー」はシングルとマルチで別々のデベロッパが開発を担当していましたね。大手パブリッシャならそのような力業も出来るのでしょうが・・・。