日本では2011年7月7日の発売が予定されている「L.A. Noire(LAノワール)」の先行体験会に参加させていただきましたのでご紹介。
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※「LAノワール」とは
北米では5月17日から発売開始されるロックスターの最新作、新規IPのアドベンチャーゲームになります。
舞台は1947年のロサンゼルスで主人公はコール・フェルプス刑事。同社の代名詞であるGTAシリーズのような悪党とは真逆の存在、高潔な警察官になります。当作品ではフェルプス刑事が数々の事件を解決しながら昇進し、当時の華やかなLAに潜む闇に迫ることになります。

なお、昨年発売された「レッド レッド リデンプション」は海外版から5ヶ月ほど遅れて日本語版が発売されましたが、本作品では北米版発売から6週間という短い期間での国内発売が予定されています。

※デモプレイを見ました。
今回の体験会では序盤のミッション「墜ちた偶像」のデモプレイを一通り最後まで見ることが出来ました。デモ機は意外にもPS3版でした。

詳しい内容はネタバレになりますので割愛しますが、一つのミッションにおけるゲームの進行は下記の通り進められます。

・事件発生
・現場検証
・手がかり発見
・関係者への尋問
・新たな手がかり
・そして真相へ

別段警察の仕事に詳しいわけではありませんが、世間一般に想像する捜査スタイルが一通り網羅されているんじゃないかな。

言葉で書いてしまうと捜査シーンには「地味」な印象がつきまといますが、個性的な登場人物との細やかなやりとりにはクスリとしてしまいますし、お約束のような捜査手法をゲーム中で体験できるのは意外と新鮮だったりします。このあたりの世界観の深め方にロックスターらしさが随所に込められていると感じました。

なお捜査シーンでは重要なポイントに近づくと音が鳴ったり、尋問シーンでは難易度を下げるコマンドが用意されています。いわゆるアシスト機能的なものですが、このあたりは設定で音を鳴らなくすることも可能で、シビアな捜査を楽しむことも可能です。

移動のメインは車になります。ロックスターのゲームに車はつきもの(RDRは馬ですが)で、当作品においても精巧に作り込まれた1947年LAの街並みを美しいフォルムの車で好き勝手に滑走することが可能です。しかし忘れてはいけないのが主人公フェルプスは警察官、しかも正義を貫こうとする高潔な警察官である事です。無茶な運転でLA市民に被害を与えると事件終了後のレーティングにも影響しますのでご注意を。

ちなみに運転が面倒ならば相棒に運転させることも可能ですが、そのためにはプレイランクを高めておく必要があるとの事です。
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そして必要な場面では格闘や銃撃戦等の戦闘シーンも盛り込まれています。靴をすり減らすような(実際の移動は車を使いますが)捜査シーンと英雄的な活躍も可能な戦闘シーンが程良いメリハリとなって「LAノワール」の事件(ミッション)は構成されています。
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一つの事件に要する時間は1時間~1時間半程度とのことですが、初めてプレイするときは手がかり発見や尋問で手間取る事でしょう。また、手がかり発見から現地への移動に関しても、寄り道をしていると重要な場面を逃すこともあり、事件の真相から遠のいてしまいます。このあたりは同じ事件を何度もプレイすることで、より真相に近づくことも可能になります。

とまぁ一通り「LAノワール」の事件(ミッション)を紹介しました。いかがでしたでしょうか。

今回のデモプレイで実演していただいたのは序盤に登場する一つの事件だけです。今後、どのような事件や物語がフェルプス刑事を待ち受けているのでしょうか。そして、今回は紹介されなかったメインストーリーにも興味津々です。
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※デモプレイを見た感想
実際にプレイする事は出来ませんでしたが、初めて観た実機映像の素晴らしさは言葉やスクリーンショットで伝える事は難しいと感じました。

キャラクタの造形や背景が異常とも言える程高いレベルで作り込まれ、更には各々のモーションがごく自然な為、ゲームプレイ中に少しは感じるはずの違和感というものが皆無または最小限に抑えられています。

その中でも飛び抜けているのが本作品の売りの一つでもある「表情」です。MotionScanと呼ばれるハイエンド技術を駆使して取り込まれたアクターの細やかな表情、額の皺や目線、口元の微細な動きがゲームキャラクタに反映されています。
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その一見無駄にすら感じるハイエンド技術をがっつりとゲーム性に盛り込んでいる事が実にすばらしい。

今までのゲームの推理シーン等では取り調べ中の台詞やゲーム的な記号によりプレイヤーの判断や選択を求めるパターンが多いのですが、「LAノワール」においては事件の関係者に対する尋問シーンで相手の細やかな表情を読みとりながら駆け引きをして攻略を進めていきます。

これはハードや開発技術の進化がゲーム的な記号を取り除き、更には新たなゲーム性を引き出した好例と言えるでしょう。SDや携帯機では実現不可能な、まさにHDだからこそ可能になったゲームです。

どのスタジオでも真似ができるというレベルではありませんが、「ゲームはここまで進化できる」という一つの指標になる事は間違いないでしょう。

まぁこのゲームが本当に凄いと感じたのは、これだけの映像技術を駆使しているハイエンドゲームにも関わらず、ゲームとしての本質である「ストーリーの面白さ」が前に出ている事なんだよなぁ。

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※LAノワールの楽しみ方
「LAノワール」はロックスターの代表作である「グランド セフト オート」のような無法者を主人公に据えたオープンワールドのクライムアクションとは全く違うゲームです。

一見クラシカルにすら感じる推理アドベンチャーゲームに驚異的な力技で新たなゲーム性を加え、更にはGTA譲りの派手なアクションを同居させています。高潔な警察官であろうとするフェルプスになりきり、警察官のロールプレイを楽しもうではありませんか。

個人的には、このゲームを満喫するために大画面HDTVを購入しても後悔はしないと言い切れます。昨年少しでも大きなサイズをということで50型プラズマを購入しておいて良かったです。


※質疑応答は別記事に書きます。

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