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2012年9月13日の発売が予定されている「鉄拳タッグトーナメント2」のブロガー体験会に参加してきましたのでご紹介。まずは当シリーズの顔、原田勝弘氏への質疑応答(その1)から。





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当作品のプレイ感想は別の記事で掲載します。まずは原田勝弘氏及び米盛氏への質疑応答から。長いので分割します。※特別な記載が無い限り、原田氏のコメントになります。
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Q:対戦格闘ゲームの将来についてお伺いします。勝ち負けが明確に分かれる対戦格闘ゲームは「勝つ喜び」が大きなモチベーションとなりますが、負け続けると疎遠になりがちです。結果として対戦格闘ゲームファンのすそ野はあまり広がっていないのでは?という印象もありますが、そのあたりを打破する「対戦格闘ゲームの将来像」についてのお考えを聞かせていただけないでしょうか?

A:仰っていることはもっともで、格闘ゲームに限らず、RTSやFPSも同じような状況にあります。勝ち負けがハッキリするゲームの場合、半分以上が敗者になりますし、特に格闘ゲームは知識・経験・手さばき・反射神経といった要素が全て求められるジャンルです。敗者の心理的ダメージは大きく、更には勝った相手は調子に乗っている訳です。このあたりは仕方がない部分でもあり、我々としては何とかすることは難しいと思っています。

何故なら、勝敗をハッキリさせないゲームでないと、それは解消できないからです。そのあたりは、責任が分散されるチーム対戦のゲームに向かっていただくしか無いと思うのですが、「格闘ゲームってそこまでシビアなの?」というところに立ち返ってみたところ、そんなにコアでシビアな遊びでもない訳です。

これは何を言いたいかと言いますと、原点に立ち返ってみると、同じレベルでの対戦が一番楽しいのです。上手い人にとっても、不慣れな人をボコってもさほど面白くないのです。

勿論、今の路線は有りとしまして、考えているのは「知識や経験」を活かし、手さばきや反射神経に頼る要素をもう少し緩和させる(対戦格闘)ゲーム、これは勿論ヌルいゲームを作るという訳ではありませんよ。そしてコンソールに限らず、様々なデバイスを使って、大きな遅延等も吸収できるシステムのゲーム。若干チェスや将棋に近いような、どこからでも接続できるゲーム。

そしてマッチングの考え方も進化させたい。対戦の情報解析を進めれば、自分の技量と近い相手、自分と噛み合う相手、噛み合わない相手をマッチングさせる「(本当の意味での)同レベル対戦」を実現させる仕組みを構築する事は出来るはずです。

こう言った気軽に、近いレベルで対戦出来るゲームが有っても良いんじゃないかと研究しています。



Q:鉄拳は敷居が高いという印象があります。1ボタンで技を出せたりと最初の敷居を下げようとしている対戦ゲームもありますが、今後の鉄拳が向かう方向性についてお考えがあれば教えて頂きたい。

A:このあたり面白くて、人によって意見が全く異なったりするんですよね。特に初期の頃の鉄拳は「上級者が初心者に負けるゲーム」だと言われ続けてきました。全部攻撃ボタンですし、暴れていれば遊べる「敷居が低い」ゲームだという見方もありました。

対戦中に「駆け引きポイント」が10回~15回用意されている格闘ゲームもありますが、鉄拳は意図的に少なくなるようにデザインしています。駆け引きポイントが多いゲームを「至高の格闘ゲーム」と評す一方で「敷居が高い」とも言われていました。

特に2Dのコンボゲームは「上手い人には絶対に勝てない」ものが多い訳ですが、「鉄拳」の場合は上手い人相手でも「50回やれば1回は勝てるかも知れない」と思わせる良さがあると思っています。鉄拳は鉄拳の良さがある一方で、必殺技が判りにくいといった昔からのポイントについては流れの中でシフトしていくこともあるかも知れませんね。

すいません、一番最初に無茶ぶり質問をしたのは私です。どうしても対戦格闘に不慣れな「敗者側」に立つことが多いゲームファンの一人として、今後の格闘ゲームがどのような方向に向かうのか?格闘ゲームのトップブランドのリーダーとしての考えをどうしても聞きたかったのです。

原田氏は「鉄拳」のリーダーとして表舞台に立つことも多く、軽妙なコメントやノリの良さで知られていますが、私のこのような漠然とした概念的な質問に対し、真摯に、そして熱く語って頂きました。本当に話面白いです、大阪出身という事もあるのでしょうが、笑いの入れ方も上手いですしね。

個人的には「同レベルマッチング」の仕組みは興味深かったです。今回プレイさせていただき、やはり「鉄拳は楽しい」という事を再認識しました。でも、やっぱり対戦するならば「同じレベルの人」と切磋琢磨したいですよね。将来的に、進化したマッチングシステムを搭載した格闘ゲームが登場する事を期待したい。

質疑応答はまだまだ続きますよ。


この記事は『鉄拳タッグトーナメント2』の体験会に参加して書いています。本企画への参加及び記事掲載は無報酬です。また、事実誤認の修正ならびにこの文章の掲載以外、メーカーから記事の内容に対する関与は受けていません。
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