dq10a日経ビジネスオンラインに「ドラゴンクエスト10」に関する記事が掲載されていますのでご紹介。






「ドラゴンクエスト」が国民的RPGでなくなった日:日経ビジネスオンライン


 ゆえに、国民的ヒットを記録するのは、常に「家族みんなで楽しめる」ゲームであり、少なくとも「家族の生活を邪魔しない」ゲームになるのが、当然の帰結なのですね。


国民全体にかかわるさま。 
「―な英雄」「―論議をおこす」

私の知る限り、1980年代に入ってから「国民的」と称されるものは減少し、多くが絶滅しました。バブルの最盛期という事もあって国民の趣味趣向は一気に広がり、「誰からも愛される」ようなアイドルやスポーツ選手は存在しなくなりました。

その後も業界は「国民的」なものを求め続け、自らの手で作り上げようとしています。「国民的アイドル」「国民的スポーツヒーロー」等を作り出そうと頑張っていることは伝わってきますが、結果が出たことはありません。

ところがコンピュータゲームに関しては若干異なりました。国内エンタテイメントで一つ数千円もするアイテムが数百万単位で売れる例は少なく、単価だけで考えるならシングルCDで1000万枚以上を売り上げるようなタイトルだって存在する訳です。確かにコンピュータゲーム業界は「国民的ゲーム」という存在が認められていたのかも知れません。

さて、その「国民的RPG」として知られている「ドラゴンクエスト10」が発売されて以降様々なメディアで取り上げられてきましたが、大抵の記事が的外れなものであり「煽動」を目的としたものでした。それと比較すると、野安氏の記事は判りやすく納得性も高い良質な内容だと感じました。

 こうして、ゲームがオンライン化されると、興味のある人はどっぷりと夢中になる一方、そうでない人は疎遠になっていく、という現象を生みがちです。これはゲームがオンライン化するときに必ず発生する問題であり、現時点でゲームビジネスが直面している危機のひとつ。

とはいえ、結局のところ「ドラクエは国民的RPGでなければいけない」という観点から脱却しているわけではありません。「やれば面白いけど、売れなかった、これは事実」という点は他ライターの記事と同じなのです。「国民的RPG」の立場を自ら放棄したという発想は無いのか、認める訳にはいかないのでしょう。

しかし、冒頭にも書いたとおり、「国民的」という概念自体は本来20年以上前に死滅していると考えるべきです。ゲーム業界だけが「国民的」という幻想に拘り続けるのは危険で、ドラクエのオンライン化は「収益の安定」だけではなく「国民的RPGからの脱却」を目指しているのかも知れません。