mobaguri今年も話題を振りまくであろう『ソーシャルゲーム』や『フリーミアムゲーム』についてつらつらと。






水口哲也が案内する業界未来図:ゲームの未来を読み解くキーワード10 ≪ WIRED.jp
5. ソーシャルゲーム
日本のモバイル/ソーシャルゲーム・プラットフォーマーであるGREEやDeNAが、いまの任天堂やソニーのように世界のプラットフォーマーになる可能性は十分にあります。

6. フリーミアム
人間は大きな感動を求める一方で、手軽な欲求にも流れます。最近のユーザーの傾向を見ていると、目の前の15分を「無料」で遊びたいという欲求は、5,000円で20時間を保証する高解像度ゲームを楽しみたい、という欲求を超えている感じがします。

『スペースチャンネル5』『Rez』『ルミネス』を手がけた水口哲也氏が語る「ゲームの未来」。今回はその中から『ソーシャル』と『フリーミアム』を取り上げます。

日本ではモバゲーやグリーを中心とする「ソーシャルゲーム」勢が勢いを増しています。そして海外では「ジンガ」をはじめとする「ソーシャルゲーム」大手が数多く存在しています。どちらも「ソーシャルゲーム」を手がける会社として紹介されますが、メディアは両者を切り分けておくべきでは?と私は考えています。

最初は「基本無料」から始まる「フリーミアム」ゲームに違いないものの、日本の場合はガチャ等による強力な集金システムが基軸となるソーシャルゲームが多いという印象です。昨年は国内ソーシャル勢の海外進出も話題となりましたが、前述した「ガチャ」が海外でも通用しているのかどうか?実は、そのあたりの情報がメディアを通じて国内に伝わることは意外と少ないのが現状です。


DeNAの9月中間、課金収入好調で増収増益 - MSN産経ニュース
国内のモバゲーでは、スマートフォン(高機能携帯電話)を中心に課金収益が伸びた。米国でも複数の有力タイトルがヒットし、同社の守安功社長は「海外でも手応えを感じた」と振り返った。

こうした景気の良い情報も発信されていますが、日本のような「ボロ儲け」という状態には至っていないのではないか?という見方もあります。


「ゴールドラッシュ」終わる日本のソーシャルゲーム市場  :日本経済新聞
 日本のソーシャルゲームの成長には、世界にない特異な部分がある。「ガチャ」と呼ばれるクジを利用した仕組みだ。このブームが昨年と今年の市場成長をけん引したといってもいいだろう。1回300円と高い価格設定にもかかわらず、なぜ日本人はガチャに熱中するのだろうか。

中略

 欧米人はこうした偶然性に楽しみを見いだす文化を持っていない。欧米では「ガチャはゼロではないにせよ、売り上げはあまり伸びない」(松原氏)。欧米圏の人々はゲームでアイテムを購入するとしても、それにより得られる効果が明確でないと、出費しない傾向があるという。ジンガの本社がある米国でも、ガチャがなぜ面白いのかはなかなか理解されないようだ。

新清士氏によるコラムで「日本のガチャ」が海外ではさほど受けていない事が記されています。結果として、ジンガは日本特有の文化?「ガチャ」に打ち勝つことが出来ないままに撤退することになりました。これが逆の場合においても当てはまると考えるのは不思議ではないでしょう。ガチャによる「異常」なまでの収益をベースに海外進出したモバゲーやグリーが海外でも「日本並みの成長」を遂げるのかどうかは未知数なのです。

しかし日本では「ガチャ」が猛威を振るっています。これが本当に国民性によるものならば、今後も「日本のソーシャルゲーム」はガチャ課金を基軸としたものとして推移していくことでしょう。このあたりの温度差が今まで以上に生じるならば、またしても日本は取り残されてしまうのかも知れない・・・と危惧しています。