nagoニンテンドーダイレクトの盛り上がりに乗じた「WiiU祭り」第4弾記事をどうぞ。





セガWii U参入第1弾は『龍が如く 1&2 HD EDITION for Wii U』に決定 - Game*Spark
セガは、Wii Uタイトル第1弾として『龍が如く 1&2 HD EDITION for Wii U』を発売すると発表しました。

2012年11月1日にPS3で発売した『龍が如く 1&2 HD EDITION』、PS2で発売された『龍が如く』と『龍が如く2』をHDリマスター化し、1本のソフトにまとめたソフトです。『龍が如く 1&2 HD EDITION for Wii U』はその名の通りWii U版で、ゲーム内容こそは同じですがWii U GamePadだけで遊べるなど、Wii Uならではの独自機能が盛り込まれています。

さすがに名越さんがイキナリ登場したときは驚きましたね。まぁこれ以上の驚きは無かったニンテンドーダイレクトでしたが、「やはり任天堂は本気だ」と視聴者に感じさせる事は出来たのではないでしょうか。

結局、名越さんがGW前にブログで仄めかしていた「発表」はこれだった訳です。

ゲームかなー : セガ名越さんが何かを「近くに発表」するらしいぞ!『龍が如く』?『バイナリードメイン』?
でも近くに発表する商品のための
仕事なので、致し方ない。

さて、発表された内容が期待通りだったのかどうかは人それぞれとして、「龍が如く 1&2 HD EDITION」は良い落としどころだなぁと感じました。

最初から昨年11月に発売されたPS3用と並行して準備を進めていたのでしょうし、HDリマスターはハードのパワーをさほど使いません。PS3専用に開発されている「龍が如く 見参!」~「龍が如く5」までを移植するよりは遙かに楽なはずです。

そして「シリーズの原点」である1作目からをWiiUでスタートさせているという事にも意味があります。

要するにセガとしては「WiiUで初めてHD機に触れる」「社会人以上の大人」な生粋の任天堂ファンに対して「龍が如く」ブランドを開拓したいと考え、任天堂は国内向けの有力サードタイトルを欲しがっている・・・という双方の思惑が合致したという事なのでしょう。任天堂とは「マリオ&ソニック」の繋がりもありますから無碍にも出来ないでしょう。

そのあたりを考えると、PS3版「龍が如く 1&2 HD EDITION」は「大ヒット作のHDリマスターは売れない」という法則がそのまんま当てはまった結果でしたが、WiiU版を前提とした「ついで」ならば十分だとも言えるでしょう。

発表時に我々の頭に浮かんだ「おいおい、HDリマスターはPS3版ですら10万本も売れてないんだぞ・・・」という懸念すらも「任天堂ハード」という広大な新規の土壌でカバーされる事になるでしょう。(PS3版は初週5.8万、累計9.2万本です)

そうです。現在のWiiUオーナーの多くは「任天堂のコアファン」です。彼らはPS系ハードを手にしたことは一度も無いはずですので、自然と「龍が如く」シリーズをプレイした事は勿論、映像を見たことすら無いかも知れません。

これで無限の可能性が見えてきました。プロモーション次第ですが20万~30万本以上のヒット、そしてWiiU本体の大幅なけん引が見込める「キラータイトル」になり得ます。「龍が如く」チームにとって大々的なプロモーションはお手のものですし、今回は更に任天堂からの強力なバックアップが見込めます。

しかし「龍が如くファン」としては若干微妙になってくるのが「今後の龍が如く」です。

もしかすると2013年度に発売されるWii U「龍が如く」は発表済みのHDリマスターのみに留まる可能性があるからです。

ゲームかなー : セガのWii U『今年7本』は出尽くしたのか?

現時点では名越さんが「龍が如く」の今後をどのように考えているのかは一切不透明なままです。もし「龍が如く 1&2 HD EDITION for Wii U」の結果で今後の方針を決めるつもりならば、「今年は龍が如くの最新作が発売されない」かも知れないのです。最新作の前に少なくとも「龍3~5」までをWiiUに移植しなければいけないでしょう。

WiiUディスクはBD1層分しか容量がありませんが、龍5がBD2層の容量を使った作品だと考えると色々とハードルはあるのでしょうが、WiiU市場で「龍が如く」が馬鹿売れするならば何とでもなるでしょう。ムービーをサターン時代に活躍したシネパックにして超技術で圧縮する方法もあるでしょうし、ディスク2枚にする手もあります。ソフト価格をつり上げる口実になるでしょう。儲かるならやりようは幾らでもあります。

今後のセガ及び名越さんの動向には要注目です。