(善)力疾走 | PlayStaion 4のローンチタイトル「Killzone Shadow Fall」プレイレポート。新世代機の試金石となるシリーズ最新作に迫る

　そういえば、PS4の発売が、北米年内で、日本での発売日は翌年2月になったのは、表向きは「日本向けのタイトルが出揃うのを待つため」となっていますが、業界的には、マーケティング戦略的な意味合いも強いと言われています。

　日本ではその展開について全く未定となっているXbox Oneですが、北米では年内に発売されます。同時期に発売されるPS4に品薄感があるとまずいため、北米での安定供給を優先したようです。これまで北米はXbox360の支持率が高かったのですが、Xbox OneとPS4の世代では、PS4の支持率が高いようなので、一気に畳みかけたい戦略なのでしょう。

　最近は「ゲーム機は世界同時発売が当たり前」という風潮がありますけど、思い返すと、そういえば、PS1,PS2も世界同時発売ではありませんでした。PS3は世界同時発売でしたが、あの時、安定供給が出来ず苦労したので、SCEとしては、あの時のことを教訓として覚えているのでしょう。

一応補足として・・・PS3は日本と北米では同時期にロンチしていますが、欧州は4ヶ月以上遅れています。今回のPS4における日本のような扱いですね。SCEWWSの吉田修平氏も「北米と欧州で同時期発売することの重要性」をコメントしていました。

思えば、2年前のPSVitaに関しては北米をホリデーから外したことで海外から散々批判されていましたし、やはり北米のホリデーシーズンは「需要そのものが増加」する時期なのでしょう。日本のクリスマスシーズンみたいに「子供へのプレゼント需要」がメインという訳でもないようです。

ですから、今回のPS4国内軽視騒動も「日本がクリスマスシーズンから外れたこと」そのものではなく「欧米から3ヶ月も遅れる事」が中心になって批判されています。「日本企業なのに・・・」という方向でナショナリズムが暴走してるのでしょう。最初から買う気がない人も便乗して騒いでいるとは思いますが・・・。

今年の秋冬商戦にはPS3やPSVita向けに多数の有力タイトルが発売される時期ですし、Wii Uや3DS向けのお子様向けタイトルも需要が高まる時期です。むしろ、PS4の2014年2月発売を歓迎する人もいるぐらいなのです。

そしてPS4の供給に関して気になる情報も。

　それと、後藤さんがキャッチした情報によれば、PS4のメインメモリとして採用されているGDDR5メモリは、現状、供給元がサムスンからしかなく、そのサムスンが安定供給できていないことがPS4の量産性に影響を及ぼしている原因の1つ…とのことでした。今や液晶テレビにまで数ギガバイトが内蔵されるコンベンショナルなDDR3と比べて、GDDR5は性能こそ高いものの量産性ではまだDDR3には及ばないため、こうしたことになっているようですね。まぁ、量産効果なんてのは需要が高まればなんとかなるので、いずれ、短期的に解消される問題ではあると思います。

　今回もPS4は、ゲームソフトのリージョン縛りはゆるいし(ほぼなし)、ブルーレイも北米と日本は同一リレージョン括りなので、アメリカで11月15日に発売されるPS4は日本でもたぶん利用出来るはずです。11月15日にアメリカに行ったときには買って帰ると、いいお土産になるかもですね。日本で使えなくても責任は持ちませんが(笑)

本体供給については色々な噂や情報がありますが、PS4の特徴的なGDDR5が生産のネックになる事は容易に予想できます。西川氏もコメントしてるように「短期的に解消」される問題なのでしょうが、やはり「ロンチで欲しい人全員に売ってしまう」事は難しいようです。

私も日本が3ヶ月も遅れることが明らかになってから海外の通販を調べていましたが、11月15日の北米のロンチバージョンを今から入手するのは厳しいようです。店頭に並べば購入可能でしょうが、日本からでも手軽に購入できる大手通販は軒並み全滅です。現在は英国のショップで注文していますが、こちらは速くても12月に突入してしまうでしょう。まぁ、もしかしたら12月3日の「プレイステーションの日」に到着するかも知れませんので、これはこれで有り・・・なのかなと（笑）

個人的には、このような結果ならば、E3の時点でワールドワイドの発売日を発表して欲しかったなぁ。そうすれば諦めて北米Amazonで確保する国内ファンも増えたでしょうし・・・。SCEJAとしては国内発売まで待って欲しいという気持ちはあるのでしょうが、ギリギリまで発表を遅らせたお陰でファンの選択肢を狭めてしまったことも批判の一因だと思います。