ikasゲーム開発会社とゲームファンの間に若干のズレを感じましたのでつらつらと。






Choke Point | 『Dead Rising 3』プロデューサーが不安定なフレームレートへの批判に反論「まだ最適化の最中」
8月頃までに公開されたプレー動画における不安定なフレームレートが懸念されていた『Dead Rising 3』だが、TGSに出展された際には最適化が施され、フレームレートも大幅に改善されていた。

プロデューサーのMike Jones氏が、不安定なフレームレートを批判された時の気持ちを率直に語っている。

Mike Jones: 画面上のゾンビや武器の数も増えているし、計算が必要な物理オブジェクトやAIも増えていて、広大なマップをフル・ストリーミングしている。協力プレー用に、ネット経由で同期させる必要もある。確かに色々言われたし、Gamescomの時はオンラインで「フレームレートが酷い」って大騒ぎだったね。私としては「まだ開発中だし、最適化の真っ最中で未完成なんだから勘弁してくれよ」という感じだった。普通、最適化は最後に行うものなんだ。マップやミッションが全て完成してようやく、最適化を始める。そこからフレームレートを上げ、パフォーマンスを向上させていくものなんだよ。

GamescomのビルドとTGSに出展したビルドの違いに触れた記事が、先週オンラインに掲載されていたね。Gamescomの時とコンテンツの内容は似通っていたから、「マジで連中は嘘言ってなかった。最適化されててフレームレートも安定してるじゃないか」と言ってもらえた。こっちとしても「でしょ?開発は終わってないし、まだ最適化の最中なんだ!発売までまだ2ヶ月あるんだから勘弁してよ!我々だって人間だし、感情もあるんだぞ!」って感じだったよ。

これは率直な開発者の意見でしょう。私も色々な作品のインタビュー記事等で「フレームレートは最後に調整するもの」というコメントを読んだ事がありますし、ゲーム開発のセオリーからすると「常識」なんだと思います。PS4「ドライブクラブ」の開発会社も同様のことを語っていましたし、XboxOne「デッドライジング3」同様、ロンチ前のハードには相応の開発の苦労もあるはずです。

しかし、ゲームファン全てがその認識を共有している訳ではありませんし、何より「製品版でもフレームレートが安定しないゲームは山ほどある」という事実が我々を悩ませます。開発側がしっかりと事前に説明しない限り、「今はフレームレートが安定していないけど完成に向けて最終調整中なんだろうなぁ」と好意的に解釈するゲームファンは極々少数でしょう。


そして日本でも今週発売「英雄伝説 閃の軌跡」のロード時間が話題になっています。私はファルコムファンを自認していますが、その前にRPGファンです。人一倍戦闘時のロードには敏感かも知れません。PCエンジンの時代から光メディアとRPGの相性には議論があったのですから。

この記事が公開される頃には「閃の軌跡」PS3ダウンロード版が配信されているかもですので、SSD機にインストールしてロード時間を検証する予定です。



さて、ゲームショウに足を運ぶようなゲームファンが気になるポイントはある程度決まっています。アクション系ならフレームレートは気になりますし、RPG系ならロード時間やテンポを重要視する人も多いでしょう。ゲーム性やストーリーなんてものは購入してじっくりとプレイしないと判らないのですから、数十分程度の試遊では判りやすいマイナスポイントに目が行きます。

色々とゲーム開発会社にも事情はあるのでしょうが、「ゲームファンが最初に気になること」をしっかりと把握しておかないと、せっかく作り上げた作品が正当に評価されない事態に陥りかねません。

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