Gamasutra - Sony's Yoshida outlines the PlayStation 4 software strategy

吉田修平氏がジャパンスタジオについて語る

・コナミ、バンナム、スクエニ、カプコンはコンソールのリソースを減らしている
・だからジャパンスタジオから魅力的なゲームを出さなければいけない
・スタジオの方向性を変えるには数年かかる
・元サンタモニカのアランベッカーは少数のプロジェクトにフォーカスして結果を出した
・彼らの「グラビティデイズ・パペッティア・レイン・ソウルサクリファイス・ナック」を誇りに感じる
・彼らは新しい事を試みる傾向があります
・ジャパンスタジオから予想外のゲームタイトルがやってくるだろう

という事でご存じ吉田修平氏の海外インタビュー。今回はジャパンスタジオに絞りましたが、ワールドワイドスタジオを整理してゲリラやノーティやサンタモニカといったビッグスタジオを強化したことで複数ラインナップが動かせるようになった事、中規模スタジオが厳しくなってきた事やインディーとの関係性について色々と語っている興味深いインタビュー記事です。

さて、ジャパンスタジオのくだりで興味深いのは「ジャパンスタジオから予想外のタイトルがやってくる」という点です。

どのようなゲームタイトルがやってくるのか・・・個人的には素直に楽しみだったりするのですが、「コナミ・バンナム・スクエニ・カプコン」がコンソール向け開発を縮小気味だからジャパンスタジオが頑張るという流れの結果としては期待しないほうが良さそうです。要するに今度も「売れない良作」である可能性が高い。

何故なら、吉田氏が例に挙げた「グラビティデイズ・パペッティア・レイン・ソウルサクリファイス・ナック」のうち、未発売のナックはともかくとして、どれも「国内外でまずまずの高い評価を獲得しているものの目立ったセールスに結びついていない」タイトルが殆どで、その路線を変更する気配が感じられないからです。

昨今のジャパンスタジオ作品でその傾向が一番顕著なのは「パペッティア」でしょう。

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Choke Point | 『Puppeteer』海外レビュー

▼ GamingTrend 93/100
▼ GameSpot 9.0/10
▼ EGM 9.0/10
▼ GamesBeat 90/100
▼ The Escapist 4.5/5.0
▼ GameTrailers 8.7/10
▼ IGN 8.5/10
▼ Video Gamer 8.0/10
▼ Metro GameCentral 8.0/10
▼ Eurogamer 6.0/10

メタスコアでは80点と佳作扱いに留まっていますが、作品のビジュアルやゲームギミックは高く評価されていますし、国内のファミ通クロスレビューでも36点のプラチナを獲得しています。しかし結果は伴いませんでした。

商品としての「パペッティア」を評価するのは何気に難しい。多くの人はプレイせずに結果だけで「失敗作」と決めつけるでしょうし、プレイして満足した人でも知り合いに勧めるかどうか？は微妙なところです。

現時点の国内PS3に関してはソフトメーカーが山盛りのソフトを発売していますし、以前のような「サードが出さないようなニッチなタイトル」として新規IPの優秀な2Dアクションを提供するという方針ならば間違っていないと思います。しかし本気で「ソフト単体での成功も見込んだAAAタイトル」として「パペッティア」を開発していたのであればちょっと困りものです。この手のアクションゲームを得意とするのは任天堂でしょうが、その任天堂ですら最近は新規IPという挑戦をしていないのですから。

その点、Vita向けは「ソルサク」や「フリーダムウォーズ」が日本市場向けに注力して制作していますのでそれなりの結果を出そうとしていますが、PS4向けのジャパンスタジオ作品が「パペッティア」路線ならば同じ様な結果を繰り返すだけでしょう。

ジャパンスタジオは「良いゲームを売ろうとする」のではなく「そのリージョンで売れそうなゲームを徹底的に作り込んでしっかりとプロモーションする」事にシフトしなければ中途半端のままでしょう。もしくはポリフォニーデジタルに全ての開発リソースを注ぎ込んでPS4「グランツーリスモ7」やVita「グランツーリスモ」を開発した方が良いような気もします。

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