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<CES>新規格「HDMI 2.1」を策定メンバーに聞く。 "48Gbps"の意味とは? いまのケーブルは使える? - Phile-web


HDMIフォーラムのブースを訪ね、HDMI Licensing Administrator Inc.のBrad Bramy氏、Jeff Soo H.Park氏が展示内容を紹介。さらにパナソニックAVCネットワークス社の臼木直司氏にHDMI 2.1の詳細を聞くことができた。

ーー なぜこのタイミングで、HDMIの最新バージョン2.1が発表されたのでしょうか。
臼木氏 2018年に予定する4K/8K実用放送のスタートを見越したものです。HDMI 2.1は最大48Gbpsの伝送帯域幅を持ちますが、その中を通す信号は様々なものを選べます。今回メインに考えているのは8K/60fpsの映像信号ですが、色深度は12bit階調ながら、信号フォーマットはフルスペックではない4:2:0になっています。

ーー 48Gbpsというスピードはどんな意味を持つのでしょうか。
臼木氏 HDMI 2.0のスペックである最大18Gbpsの帯域の3倍を狙ったものです。18を3倍すると54になるのですが、現在HDMI信号のコーディングに使っているTMDSよりも高効率なコーディングに変更することを検討しており、これが実現すれば、従来18Gbps必要だった帯域が16Gbpsで済むようになります。

8K/60fpsを4:4:4フォーマットで通すと、本来は16Gbpsの4倍の帯域が必要でしたが、今回は4:2:0でやろうということなので、まずは2倍の帯域、32Gbpsが必要となります。ここから色深度のビットを上げる分でさらに1.5倍となり、合計は3倍となる48Gbpsということになります。すなわち、HDMI 2.1で非圧縮のまま送れるデータは、8K/60fps/4:2:0/12bitまでとなります。

ーー これが限界なのでしょうか?
臼木氏 おそらくそうだと思います。これがメタルケーブルで伝送できる限界です。しかし、果たして4:2:0でいいのかという意見も、フォーラムの中にはあります。さらに帯域幅を広げて対応するという考え方もあり、リリースには明記していませんが、「圧縮」についても議論はしています。VESA標準の映像圧縮技術「DSC」(Display Stream Compression)をオプションとして入れるか、いま検討しています。

ーー HDMI 2.1になると、ケーブルの形状など仕様は変わりますか。
臼木氏 形状は一緒なので、下位互換は担保されます。ただしケーブルはより高性能なものが必要になるので、検査のレベルがさらに厳しいものになるはずです。ケーブルの導線の素材や太さは変えなければならないでしょう。コネクターも性能を上げなければならない。今までの技術の積み重ねのもとで、「チャンピオンモデルなら行ける」という見通しを基準にして、今回のスペックを決めました。HDMI 2.1の性能を発揮できる環境には、厳しいテストをクリアした新しいケーブルの導入が必要ということになります。

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メタルケーブルでは「8K/60fpsを4:4:4フォーマット」をフルスペックで通せないのか。将来はバルクケーブルになるのか、それともメタルとは全く異なるケーブルに切り替えるのか・・・

1年前に西川善司氏が面白い記事を書いています。

【西川善司の大画面☆マニア】第216回:8K映像は1本のケーブルで送れるのか? 8K伝送を取り巻く最新動向 - AV Watch
 パナソニックが開発した新端子はHDMI端子の銅線部はそのままに、プラスチック製の光ファイバー線を四本通した構造で、現行のHDMI端子との互換性を取りながら、光伝送までを両立させる画期的なものになる。

この試作端子の光ファイバー1本あたりのデータ伝送速度は36Gbpsで、4本での総伝送速度はなんと144Gbps。これは8K/60Hz(72Gbps)を非圧縮で伝送できるのは当然として、なんと8K映像を非圧縮で120fps伝送できる速さになる。

このあたりが本命か?