小島監督
東洋経済の小島監督インタビューより幾つかご紹介
コナミを辞めた小島秀夫が語るゲームの未来 | ゲーム・エンタメ | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準
ソニーとの協業については「デス・ストランディング」が発表された頃から何度も取り上げられていますね。本作がビジネスとして成功すれば今後はマルチで展開される可能性は高いでしょう。
去り方には色々と思うところがありますが、大スタジオでなければ思うようなゲームが作れなかった時代におけるコナミの功績を無視することはできません。
ゲームは一人では作れないからなぁ。逆に権利がクリエイターに帰属するようになれば、中核スタッフが抜けた続編制作が更に難しくなる可能性も。まぁ国内タイトルでスタッフ入れ替えた続編が成功する例は少ないけど。
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――開発パートナーには、ソニー・インタラクティブ エンタテインメントを選びました。
開発中の「DEATH STRANDING」はそうです。最初のプロジェクトへの出資がソニー1社で、シンプルすぎるから危ないんじゃないかと言う人もいますが、そんなことはありません。むしろシンプルなほうが、余計な横槍が入らないのでやりやすい。商業主義と作家性の両立という点でも望ましい関係だと思っています。僕は昔からソニーのファンでしたし、仕事でも長い間、一緒にやってきました。信頼関係もあります。プレイステーションの市場と、僕の作家性との相性もいいのです。
これまでとは違うやり方で、新しいものを作ろうとしている僕らのことを理解してくれていること、それが最も大きいのです。
ソニーとの協業については「デス・ストランディング」が発表された頃から何度も取り上げられていますね。本作がビジネスとして成功すれば今後はマルチで展開される可能性は高いでしょう。
――30年間、コナミで開発を続けてきました。
僕がコナミに感謝しているのは、作りたいモノを提案したら作らせてくれたことです。ゲーム業界の黎明期だったということもあるでしょうが、バジェットを含めた計画を説明すれば「やっていい」と言ってくれました。逆に「こうしなければいけない」という縛りもありませんでした。新人時代は別として、会社から何かをしろと言われたことはありません。あくまで自分からの提案で、こういう狙いで、こういう時期に、このくらいの人材で、こういう未来を見据えて、こういう作品を作らせてくださいと言えばやらせてもらえた。在籍した最後までそうでした。それがあったからこそ今の自分があります。
去り方には色々と思うところがありますが、大スタジオでなければ思うようなゲームが作れなかった時代におけるコナミの功績を無視することはできません。
――これまでは映画、アニメ、ゲームなどの権利は会社や組織に帰属していましたが、この構造は変わっていきますか。
変えないといけないと思います。著作権は作った人に帰属するべきだと思います。ゲームも映画も同じですが、コストを支払った人(組織)、つまりリスクを負った人が著作権を持っている。しかし「クリエイター主義」に変わるべきだと思います。ゼロを1に変える人が潤わなければ、新しいクリエイターは現れません。誰もが得をしやすいほうに流れるし、クリエイティブが投資の対象にだけになるのは健全とはいえないでしょう。
でも、いずれは著作権の考え方が変わるかもしれないと思います。現在すでにネットを介せば、個人が個人に作品を届けることができます。資金の集め方も変わってきています。この時点でコストを負担する著作権者としての会社はいらなくなる。ユーザーとクリエイターの間に会社やサービスが介在する必要はなくなるでしょう。
ゲームは一人では作れないからなぁ。逆に権利がクリエイターに帰属するようになれば、中核スタッフが抜けた続編制作が更に難しくなる可能性も。まぁ国内タイトルでスタッフ入れ替えた続編が成功する例は少ないけど。