坂本龍一さん





坂本龍一、JASRACに苦言 「襟を正して透明性の確保を」

日本音楽著作権協会(JASARC)は、映画音楽の上映使用料を引き上げ、映画館から徴収する方針を決めた。「戦場のメリークリスマス」「レヴェナント:蘇えりし者」など、数々の映画音楽を手がけてきた音楽家の坂本龍一さんは、クリエイターへの適正な還元を求めつつも、小さな劇場への影響を懸念している。BuzzFeed Newsは、ニューヨーク在住の坂本さんに、Skypeで話を聞いた。

(中略)

――坂本さんはJASRACに対して、以前から厳しい指摘をしてきました。
JASRACの一極支配に対しては、90年代から主張をしてきました。僕らミュージシャンたちが声をあげたこともあって、一極支配が崩れ、ほかの著作権管理会社が生まれた。そういう自負はありますね。

著作権には演奏権や録音権、貸与権などの「支分権」があります。僕の場合、新規楽曲については演奏権のみJASRACに委託していますが、演奏権以外の支分権は新興のNexToneに委託しています。

(※NexToneはEXILEやONE OK ROCK、ゴールデンボンバーなどの楽曲を取り扱っている新興の著作権管理会社)

かつては著作権管理団体はJASRACしかなくて、支分権別の管理もできなかった。街に一軒しかレストランがなくて、しかもコースメニューしか頼めないような状況でした。

いまはレストランが増え、アラカルトも頼めるようになった。やっと主張が実現したわけです。

ですから、JASRACに加勢しているということはまったくありませんし、JASRAC側からみれば、むしろ「坂本は離反している」ということになるでしょうね。

――JASRACに対しては是々非々の姿勢ということでしょうか。
その通りです。随分昔から文句を言ってきましたが、「JASRACが100%正しい」とか「100%間違っている」ということはありえない。

今回の上映使用料の件で言えば、「18万円は少ない」と声をあげること自体は間違っていないと思っています。ただそれは、JASRACのためではありません。自分たち作曲家のためです。

――JASRACは6月、音楽教室から演奏に伴う著作権料を徴収することを正式発表しました。
音楽教室のなかで複数の生徒さんが演奏したとしても、内輪の範囲だと僕は思いますけどね。JASRACはちょっと踏み込み過ぎたんじゃないかな。そんなことよりも、ほかにやるべきことがあると思いますよ。

――JASRACへ望むことは。
ネットが普及して、著作権について心配される場面も増えてきました。しかし、JASRACは時代とかけ離れている、時代が見えていない、というイメージが強いですね。

一方はタダで(安く)使いたい、もう一方はいや著作権は大事だという。反対の価値を主張しているわけですから、お互いに話し合い、理解し合う必要があります。

そのためには、JASRACが公共的に信用されていないといけません。なぜJASRACの主張は批判を浴びるのか。世間のイメージも含めて、自分自身を問い直す必要があるのではないでしょうか。

襟を正して、透明性を高めていってほしいですね。

反応

ホントその通り・・・彼らのやってることは利益の追求で音楽文化の普及発展にに何の役にも立ってないと思う・・・課金のゴリ押しはやめた方がいい・・・

権利を持っている側が言ってくれるとリアルだよね。要は一般人から取った金をどう配分しているのかしっかり内訳を公表すれば良い。

そもそもJASRACって金とって何やってるの?

たしかにねー。インセンティブは良いと思うが、割合がいいのかは疑問。JASRACは、人件費削減なりして、対策すればいいのに。完全にお役所体質だよなー

坂本さんのバランス感覚が素晴らしい。

「なぜJASRACの主張は批判を浴びるのか。世間のイメージも含めて、自分自身を問い直す必要があるのではないでしょうか」

まさにその通りだと思う。偉いさんが「カスラック呼ばわりは悔しい」とか言ってたけど、なぜ言われるのか?を考えたことはあるのだろうか?クリエイターのコンテンツを仲介しているだけのJASRACがテラ銭で利益を得ていると思われているからなのに。