オトメイトさん





【インタビュー】オトメイトの強みからNintendo Switch参入の真意まで――キーマンが語る“これまで”と“これから”【ビーズログ.com】

――オトメイトタイトルは現在、Nintendo Switchでの発売が続いていますが、改めてNintendo Switch参入に至るまでの経緯を教えてください。

佐藤 ゲーム会社としては、新しく出たハードに挑戦するのは当たり前だと思っています。ただ、マーケットがないのに参入するわけにはいかないというジレンマもありますね。男性ユーザーと違い、ハードを買い揃えている女性ユーザーはそう多くはないと思います。オトメイトはPS Vitaの旗振り役としてやってきましたから、そうおいそれと簡単に移って頂けないこともわかっていました。準備を重ね、相当大きく打ち出していかないとお客様に受け入れて頂けないだろうと考えたうえでの『オトメイトパーティー2018』での発表なのです。

――ファンの皆さんの声を、どう受け止めていらっしゃいますか?

佐藤 もちろん賛否両論で、「なんでPS Vitaで出してくれないの?」というご意見も頂きました。ですが、世界中でPS Vitaの市場がどんどん閉じてしまっている現状があり、Nintendo Switchに根付かせないと今後、確実に厳しいことになると思います。そこで我々も新作をNintendo Switch向けに発売するという選択をあえてさせて頂きました。

――Nintendo Switchに移行することで、開発面での変化はあるのでしょうか?

樋口 “Nintendo Switchだから”という変化はとくにありません。持ち運ぶと言うよりも基本的にはじっくり部屋の中で遊んでくださる方が多くなると思いますので、外では遊びづらかったようなよりプライベートな空間でプレイすることを前提とした表現もできるようになるのかな、と思います。

佐藤 実際、Nintendo Switchを手に取ってみると、乙女向けなハードだなと思います。ですが実際問題として、持っていない方にそれなりの金額のハードを買って頂く、そのきっかけを作れるかどうかが、ソフトメーカーとしては難しいところです。ですので、9月6日に発売された『薄桜鬼 真改 風華伝 for Nintendo Switch』を皮切りとしたNintendo Switch移植作4タイトルと初のオリジナルタイトルとして10月25日に発売される『Cendrillon palikA』にはシークレットイベントやグッズが当たる抽選券をつけたりなど、メーカーとして喜んで頂けるような仕掛けをがんばっています。


改めて思うけど、もしスマホゲーの主流が基本プレイ無料ではなく買いきりゲームだったら、VitaとかSwitchとか悩む必要も無かったんだろうなぁと。乙女ゲーに限らないけど、フルプライスで売りつける仕組みに縛られている業界は今後も悩み続ける事になりそう。