ニンテンドースイッチ ライト






ニンテンドースイッチライト 「PSVitaの後継機と思った」の声に潜む厳しい現実(河村鳴紘) - 個人 - Yahoo!ニュース

スイッチライトのデザインを見たとき、私も「PSVitaの後継機に見える」という感想を持ちました。ソフトメーカーの関係者に話を聞いても「スイッチライトはPSVitaの“後継機”として期待しています」というストレートな声もありました。ネットでも改めてPSVitaを惜しんだり、「PSVitaの後継機が出てほしい」といったような期待を寄せる声も見かけました。ただし、こうした要望の裏には、ゲーム業界の厳しい現実が潜んでいます。

 まず、携帯ゲーム機は売れなくなったことです。かつて日本では3DSも人気でしたし、3DSの前世代機のニンテンドーDSは一時期品不足になるほどのブレークをしたためか、日本のユーザーには携帯ゲーム機が売れなかったという印象はありません。

 しかし数字で見ると明確です。世界累計出荷数ですが、DSは約1億5400万台なのに、3DSは約7500万台と半減しています。SIEの場合は、出荷数ではなく販売数と違う基準になるのですが、PSVitaの前世代機であるPSPは約7600万台です。ちなみにPSVitaの数字は非開示です。参考になるのは、日本国内でのPSVitaの推定販売数が約590万台(ファミ通調べ)ですね。ネットでは同機の世界台数について「1600万台」などの数字がありますが、日本市場を約3倍にした数字になっていますから、そんなに外れてないと思います。確実に言えるのは、PSVitaが売れなかったから、SIEは後継機を諦めざるを得なかったということです。

(中略)

スイッチライトについて関係者に話を聞いたときに、関係者がそろって口にしていたのが「ご存知の通り、本当に携帯ゲーム機(のソフト)は海外で売れないんです…」という無念の告白でした。だからスイッチライトが「本当に売れるのか」という疑問を持つわけです。

 ここまで説明すると現段階で、任天堂とSIEが新規の携帯ゲーム機を出したがらない理由がハッキリします。もちろん、日本市場に向けて携帯ゲーム機を出す戦略もあるでしょう。ですが両社とも世界でビジネスをしている企業なのです。もちろん小さな市場も大切ですが、そこに有限な開発資源を割くリスク、株主の反発を買うことなどを考えると難しい話になるわけです。

 最後の厳しい現実は、スイッチライトに課せられた高いハードルです。「スイッチライトが売れるか」と言えば、任天堂の人気ゲームが遊べるわけですし、スイッチより価格が安いため「売れる」と思います。ですがスイッチライトは爆発的に売れないと、メディアやファンから肯定されることはないでしょう。スイッチライトの真の“敵”は、大成功したDSなど自社のヒット商品のイメージなのかもしれません。

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まぁ日本では爆発的に売れるだろうから、日本のゲームファンからすると社会現象みたいに感じるかもだけど、海外で既にSwitchを持っているゲームファンが敢えてライトを買うかどうかは不透明やね。DS/Wii~WiiU/3DS時代の売上げをSwitch1本でカバーしないといけない訳だし。