京アニ






京アニ放火事件、33人死亡のショックーー「心神喪失で無罪は許さない」の声に弁護士の見解は?(2019/07/19 20:10)|サイゾーウーマン

弁護士法人ALG&Associatesの山岸純弁護士に話を聞いた。

警察官2人をナイフで突き刺した男が「無罪」の例も

 心神喪失者及び心神耗弱者の責任能力に関しては、刑法第39条に、「1.心神喪失者の行為は、罰しない」「2.心神耗弱者の行為は、その刑を減軽する」と規定されている。山岸氏は、「刑法第39条が適応された事例」を次のように語る。

「2017年8月、警察官2人をナイフで突き刺すなどした罪(殺人未遂)で起訴された被告に対し、今年3月、金沢地裁が、鑑定の結果『心神喪失』として、無罪を言い渡した事件がありました。詳しくはわからないものの、『ナイフで人を刺す』という行為が『悪いことなのかどうなのかわからない』とは、一体どういう精神状態なのか……私個人としては理解できないところでしたので、印象に残っています」

 この心神喪失、及び心神耗弱の「鑑定」また「判断」とは、どのように行われるものなのか。刑法第39条を適用するのは裁判所・裁判官のみであるため、「責任能力がある/ない」を“判断”するのは、当然裁判官だが、「裁判官は医学・生物学・心理学等については素人であるため、“鑑定”を行う」という。

「この鑑定において、医師等が専門的見地から、『まさに罪を犯そうとしているときに、精神の障害により物事の善悪を判断できる状況にあったか』を検証し、裁判所に意見を提出します。裁判官はこの意見を踏まえて、法律的見地から『この人物に刑を適用して罰するべきかどうか』を判断するわけです。なお、起訴するかしないかを判断する検察官が、起訴する前に科捜研などで被疑者に検査を行い、『この人物は心神喪失だ』と判断した場合には、そもそも『起訴しない』こともあります。この場合は、刑法第39条を適用するわけではなく、『起訴しない』という判断になります」

京アニ放火事件に関しても同様に、裁判で弁護側が心神喪失・心神耗弱状態を主張するのではないかと、ネット上で指摘されている。

「今回の事件においては、犯人性(犯人ではないこと)を争うような弁護活動は無理ですし、情状を酌んでもらうような弁護活動も無理でしょう。となると、“お決まり”のように、心神喪失・心神耗弱を主張するなどといった弁護活動がなされるでしょうが、報道によれば、青葉容疑者は犯行直後に『パクられた(真似された)』と、動機のようなことを口にしていたとのこと。そのような状況であったならば、心神喪失・心神耗弱を主張するような弁護活動も、まず無理でしょう。公判において、もし青葉容疑者が罪を認めるのであれば、弁護人は余計な弁護活動をするべきではないと考えます」

 また、33人もの犠牲者を出した重大な事件という点において、「刑法第39条の適用」に反対する声も出ているが、「事件の大きさと刑法第39条適用の有無は関係ないので、心神喪失が認められるなら、無罪にもなり得るでしょう」と山岸氏は言う。


無罪はもちろん減刑すら許されないと思うわ。

追記:記事を公開した後に死者が一人追加されています