なるほど






「100日後に死ぬワニ」爆死、五輪延期やアナ雪ステマ騒動との残念な類似点 | 情報戦の裏側 | ダイヤモンド・オンライン



実際にプロモーションやバズマーケティングに関わっている現場の人たちからすれば、これが実際に電通案件だったのかどうかなどより、はるかに関心の高い「謎」があるはずだ。

 それは、今回の「ワニくんビジネス」を仕掛けようとした人たちが、なぜ「アナ雪ステマ騒動」の教訓を生かせなかったのかということである。

(中略)

業界内でこのような「大失態」が発覚すると普通は各社、半年くらいは身を引き締める。上層部から現場に「うちは大丈夫だろうな」なんて声が寄せられるので、自社がSNSマーケティングの仕込みが「雑」ではないか、細心の注意を払う。ステマ感が出ていないかはもちろん、ひと昔前の「韓流ブーム」のようなゴリ押しになっていないかも気にするところだ。

 しかし、「100日後に死ぬワニ」のビジネス展開からは残念ながら、そのようなことを気にした形跡はまったく感じられない。

 気持ちがいいくらい「最終話=プロモーションの最適なタイミング」としか捉えておらず、クチコミで火がついた作品を愛してきた人々の目に、集中的に大量投下されるビジネス展開がどう映るのかかえりみた感じもない。

 そのあまりの無神経さから、「実は炎上マーケティングだったのでは」なんて陰謀論まで飛び出してきている。

 ただ、報道対策アドバイザーとして、この手の炎上案件に関わった経験から言わせていただくと、「100日後に死ぬワニ」が時代錯誤的なゴリ押しマーケティングになってしまったのは、特に驚くような話ではない。

 多くのカネが費やされ、さまざまな人が関わるプロジェクトというものは、規模や期待が大きくなればなるほど、誰も止めることができない。もしそこで誰かが問題を指摘しても、「今さらやめられるか」と突っ走ってしまう、ということが多々あるのだ。

(中略)

実はこのようなケースは、マーケティングやプロモーションの世界ではよくある。このタイミングで何を仕掛けて、バズらせて、メディアで拡散します、なんて感じでカッチリとスケジュールが引かれて、既に多くの人やカネが動いているので、簡単に方向転換ができない。カネや人をたくさん投入するというのは、それだけそのプロジェクトにかける「思い」が強くなるということだ。この「思い」が強くなればなるほど、「ここまできて簡単に変えられるか」とカチカチに路線が硬直化していくのだ。

「100日後に死ぬワニ」でも、これ同じことが起きていた可能性はないか。

 作者は自身のTwitterで「ワニの話しは自分1人で始めました。それから色んな人が付いてきてくれました。1人1人と話をして、自分なりにしっかり見極め、信じて、この人になら任せてみてもいいかな、と思った結果が『今』に繋がっています」と述べている。

 この作品に魅力を感じた多くの人が集まって、最終回後にビジネス展開をするというプロジェクトが動き出した。それが作品の人気の高まりとともに膨張した。もしかしたら、その集まった人たちの中には、「ここまで大掛かりになると叩かれるかもな」とリスクを想定した人もいたかもしれない。しかし、先ほど申し上げたように、一度動き出した巨大プロジェクトは、誰かが問題を指摘をしたくらいでは止まるものではないのだ。

反応
原発、五輪、パワハラ等、「内輪の論理優先」、まさにそれ!

この考察はわりと面白い
多くの人とカネが動くと身動きとれなくなるってのはよく見るね

非常に分かりやすい解説。こういったプロのアドバイザーが居れば防げたかも知れないけど、それでも大規模プロジェクトとなると止められなくなるって話

んー...これだろうな
小さい会社の中でも多分そうなんだけど他所なり下の社員に意見聞く意味あんのかって場面は多々ある

とりあえず今回の代理店担当者は頭が悪いという事はわかった

マーケティングの在り方を考えさせられる良記事。いつだって本質的なところに立ち返ろ!

マネジメント会社の社長が怒っていたけど、取り仕切る側が無能って宣伝したようなもんだからなぁ。自分たちの責任だとはこれっぽっちも思ってないだろうし。