大量のネタバレを含みますので終了していない方は見ないほうが賢明かも。







既にクリアもしたのでブルードラゴンについて書くのは最後になると思います。クリア後にようやくネット情報を解禁したのですが、若干の追加要素(ドラゴンの腕輪とか)があるだけで思ったよりもやりこみ要素が用意されてませんでした。最高レベル近くまで上げてても、運が悪ければ倒されてしまう位の強敵も追加イベントであっても良かったんですけどね。

ブルードラゴンクリア後の感想を書きたいと思います。今までに書いたことの総括になりますので、重複している部分も多いですが。

映像について
XBOX360の映像能力を使ってフルHDで鳥山世界を美麗に表現していますが、DQ8程のインパクトはありませんでした。勿論映像レベルはPS2と比べると大違いなんですが、改めてみてもDQ8で鳥山絵は充分綺麗に表現されてるんですよね。気になったのはフルHDの影響でしょうか、街中等でキャラクタが多い場所やメカットで飛行している時に処理落ちが激しくなります。

音楽について
植松氏が無難な仕事をしたと思います。勿論全体的に水準以上の曲ではあるのですが、以前のブログにも書きましたとおりイアン・ギランの「Eternity」がインパクト有りすぎで他の曲が霞んでしまってます。クライマックスではネネ戦⇒ネネ2戦目⇒ゾラとの戦闘⇒ラストバトルと全て別の曲が流れるという贅沢な曲の使い方をするのですがどれもインパクトが足りません。ちなみに私の携帯プレイヤーには「Eternity」が登録されてたりします(笑)テンション上がる上がる。

システム・世界観について
キャラクタ本体による直接戦闘は序盤を除くと殆どありません。戦闘は「かげ」と呼ばれるスタンドのような存在が行います。私の年代ですと子供の頃のシャドーマンを思い出す人もいるかも。装備品は従来の武器防具ではなく、腕輪・リング・ピアス・首飾りと言った象徴的な装身具により「かげ」の戦闘力を強化します。しかし打撃は本体が受けてたりしますな・・・。
「魔法」も「かげ」しか唱えることは出来ません。ブルードラゴンの物語ではシュウ達5名とネネだけが魔法を使えるものとして存在します(何故か雑魚敵モンスターも使ってきます)が、不思議なことに各地のお店では魔法書が売られています。古本屋においてある怪しげな古文書という扱いとでも認識しておけばいいのでしょうかね?
スキルシステムは流石にこなれていて遊びやすかったのですが、魔法攻撃が非常に強いので「連続魔法」「忍者のこなし」「奇襲」をセットしておけば大抵の雑魚敵は一発目のキャラが倒してしまいます。さらに「バリバリア3」があれば、ある場所で無限SP稼ぎが出来るとの情報もネットで見てしまいました、まぁクリア後ですのでやる気はないですけどね。FF12のように強力なスキルは一人しか覚えないという風な制限はあっても良かったかもです。

シナリオについて
メカットを入手して自由に移動が出来るようになるまでは一本道の強制イベント型シナリオだったのですが、入手以降は各地を地力で探索するスタイルになります。DQ2とかもそうでしたが、自由度が増すと物語に引き込まれていく感じが希薄なります。更にブルドラではマップ表示でクリアまでのフラグに印を付けてくれてますので、どうしても「残り○つのフラグをクリアすればラスダンね」的な醒めたプレイに陥ってしまいました。
いっその事メカットはシナリオに沿って強制的に移動する形にしたほうがゲームとしても纏まったかも。でもこの辺りは難しいですね、RPGで船や飛行手段を入手して自由に移動できるようになった時のカタルシスをプレイヤーに提供しないと言うのも作り手としては勿体無いと考えるのでしょうし。

プレイ日誌10にも書きましたが、やっぱりゾラには裏がありました。まぁ微妙に伏線はいくつか張られてましたので当然といえば当然。最終局面で全ての伏線が解消されるのですが、私としては納得のいく展開でした。ブルドラは最後まで奇をてらわずに理詰めで書ききったシナリオです、その為に展開の派手さに欠ける部分がありますが、個人的にはFF9のような「ラストでの奇跡」は好きじゃないので好感が持てます。

目新しい部分は無いが、最後まで作りこまれた良作
残念ながらネットではまともな評価を得ることは難しいでしょう、純粋ではない意志が混ざってしまってますから。少しでも興味を持った方は実際にプレイして欲しいとしか言えません。このゲームの為にハードを買う価値があるのか?そんなことは私が断言出来る事ではありません。極論ですがブルドラパックでプレイしてその後のXBOX360に興味が無ければオークションで売ってしまっていいのではないでしょうか?

坂口氏のミストウォーカー自体はマイクロソフトの子会社と言うわけでもありませんので、今後の他機種への展開も期待できます。今は発表されている作品を楽しみにしておきましょう。

ミストウォーカー
http://www.mistwalker.info/
ロストオデッセイ
http://www.aqi.co.jp/products/p_cryon.html
CRY ON
http://www.mistwalker.info/lo.html