実は私は熱狂的なツツイスト(筒井康隆ファン)でして、断筆宣言までの作品は殆ど全て読んでいます。まぁ復帰してからは生活環境の変化で本自体をあまり読まなくなった関係で昔ほど熱心に追いかけてはいないのですが。
筒井氏の作品は多数映像化されてますが大体においてはハズレです。私が気に入っている筒井の作品は大抵において映像化が不可能、若しくは過激な表現の為に映像化が難しいものが殆どです。時かけのようなジュブナイルは筒井らしい小説とは対極にありますし、正直な話筒井の創作としては最下層のレベルです。
さて「パプリカ」ですが。私は単行本として出版されてから読んでますが、実際には雑誌に2年半(1991年~1993年)掛けて連載された作品です。時期的にも断筆宣言手前の作品で、もっとも筒井がシュールな作風の作品を連発していた頃です。ジャンルはSFサスペンスとでも言いましょうか、筒井の長編らしく終盤になるにつれ意図的に破綻していきます。この破綻ぷりが非常に気持ちよい作品です。
果たして映像でどこまで筒井らしさが出せているのか?興味はあります。時間が90分と短いのが気になりますが。
「パプリカ」。5月23日Blu-rayにて発売予定
http://www.neowing.co.jp/detailview.html?KEY=BRS-41985
でも「毟りあい」が映像化されるなら公開初日の初回上映を映画館まで見に行きますぞ。一発目を見逃したらその後は上映禁止になる可能性がありますから(笑)