昨日(8/21)、一部で話題を振りまいたパラマウント+ドリームワークスのHD DVD専属供給について、色々と続報が到着しています。やっぱり日本よりも北米の方が話題としては大きな扱いになってますね。
・パラマウント、既存のBlu-ray13タイトルも販売中止
インプレスの続報では既存タイトルの販売中止についても記載されています。私にとってはどれも興味が無いタイトルですが、興味が有る人は今のうちに入手しておいた方が良いかもしれません。
http://www.watch.impress.co.jp/av/docs/20070821/param2.htm
・パラマウント方向転換に関するニュース
現時点で流れている情報は、多額のインセンティブがパラマウント+DW側に流れているらしい事と、独占期間は18ヶ月らしいとの事です。18ヶ月と言うことは2008年度の第4四半期まででしょうか。まぁ元々Blu-rayもHD DVDもインタラクティブ要素以外は動画/音声データ自体は互換性がありますので既にオーサリングされたデータをそのまま流用できるでしょう。インセンティブに関しては「1億5千万ドル」と具体的な数字が出ています(下記のBDAの声明記事にも同様の金額が記載されている)。多いのか少ないのか私にはわかりませんが、18ヶ月と考えるならば1ヶ月1億円程度になります。一応ソースのNYタイムズ紙では東芝からインセンティブが支払われるとありますが・・・。まぁ2009年春頃にどのような状況になっているのか、実に楽しみです。
http://www.phileweb.com/news/d-av/200708/22/19141.html
・BD陣営もコメント
長いので機械翻訳を適当に要約。
「300」の販売比率(2:1)を見てもBlu-rayとHD DVDの状況は明らか。
パラマウントがHD DVD専属に転向するようにそそのかした「何か」を想像する事が出来る。
foxとディズニーはBlu-rayの大容量を活かしたより魅力的なコンテンツをリリースしていく。
年末に向けて廉価なプレイヤーを提供、BD-Jを活用した今までに見た事が無いようなコンテンツを用意していく。
・今後の展望予想
ユニバーサルとパラマウントと言う強力?な味方をバックに東芝は意気揚々だと思いたいのですが、現在の状況からは寿命を無理やり延長させられているゾンビのような痛々しさを感じます。元気なのはワンダー藤井氏だけなのかもしれません。黒幕(と噂されている存在)から恒久的なエネルギー供給でもあれば話は別なんでしょうが、ユニやパラの支援も期間限定のカンフル剤である事が今の時点で確実視されていますからねぇ。(逆ザヤに関してはBlu-ray陣営も同様だが、東芝に比べると健全に感じるのは贔屓目だろうか?)
漫画・小説やアニメ・ゲームで育った私たちの世代は、本来の実力以上に強化されてしまった敵キャラは例外なく悲惨な末路を遂げている定番の展開を想像せざるを得ないのです。呉越同舟だった松下・ソニー連合が、謎の黒幕と真っ向勝負で打ち破ると言う展開なら溜飲も下がるのですが、はたしてどうなりますやら。
・余談
最近、経済誌や新聞でもBlu-rayやHD DVDの戦いを掲載した記事を見ることがあります。大抵はお金を取っているプロの記事にしては勉強不足で内容も甘いのですが、それ以上に表記がいい加減なのが気になります。特にHD DVDを「HD」と略している記事を見かけた時には驚きましたし、「HD-DVD」とハイフンを入れていた新聞もありましたね。「HD」はハイデフニション(高精細)を意味する総称的な言葉として使われる事が多いので、「HD DVD」の略語として使うのは明らかに不適切で勉強不足。まぁ一般的な知名度がまだまだという事なんでしょうけどねぇ。