家電の宣伝広告には昔から「オカルトワード」が乱発される傾向があります。オカルトワードの最近の代表格である「マイナスイオン」などは濫用されている割には効果は殆ど感じられません。

恥ずかしながら、私は「ノイズキャンセリング」ヘッドホンは勝手に「オカルト」認定していました。だって公式に乗っている原理が↓ですよ。

Sony公式からのNC原理
「ヘッドホンに内蔵されたマイクで周囲からの騒音を拾い、ノイズキャンセリング回路がその音を分析。」「その騒音を打ち消す効果のある、逆位相の音を発生。」「元の波を反転させた逆位相の波を重ね、元の波を消去。これにより周囲の騒音を低減します。」

実際にSonyのMDR-NC22を購入してみました。実売は5千円前後でヘッドホンとしてはそれ程高いわけではありません、カナル形状のヘッドホンを購入しようと考えていた際にダメ元で購入したのです。

実際に使ってみた感想としては「確かに効果あるね・・・」と結構な驚きがありました。説明書にも書かれていますが、あくまでも「低音域の騒音が軽減」されるだけですので完全な防音効果はありません。それでも街中の自動車や電車の音がかなり軽減されるだけでもアウトドアヘッドホンとしての使い勝手は全然違います。

私はラジオ放送を出先で聞くことも多いのですが、ボリュームを必要以上に上げる必要が無くなりましたので耳への負担も少なくなっていると思います。室内のエアコンや扇風機の音は殆ど完璧に消えてしまうのが一番判りやすいでしょう。ヘッドホン単体でNC機能だけを起動させると今まで聞こえていたザワワとしたノイズが「スゥ」と消えていくのは不思議な感覚です。実際にはNC動作時の音?でしょうか軽い「サー」と言う音は聞こえるのですが、音楽を聴いているときには気が付かない程度です。

カナル(耳栓)形状ですので、耳に合う合わないはあると思うのですが私には違和感無くフィットしました。付けやすいですし外しやすいので相当に気に入っています。NCを一時的に停止するボタンもありますので、外出時にも頻繁に取り外す必要はありません。それ以前に人の声は結構入ってきますし。

ハイテク信者を自認していたはずの私ですが、気が付かない間に頭が相当に固くなっていたようです。5千円程度のヘッドホンで実現できる機能だとは信じられずに、最初から「オカルト」扱いしてしまった事を激しく後悔しました。

NC原理
http://www.jp.sonystyle.com/Qnavi/Main/av_000004_list1.html