SCEEはPS3の広告に「PS3と同等機能の製品を別々に購入すれば合計614.98ユーロが必要」と表現しています。欧州の40GB版PS3は299ユーロで販売されている事を考えると価格の2倍強の価値があると言うことになります。図解で「ゲーム・CD・DVD・Blu-ray・MP3・インターネット等々」を別々に購入したら614.98ユーロですがPS3なら299ユーロで事足ります、と表現されています。

確かに欧州PS3のCMムービーを見ていても高性能なユニバーサルプレイヤーとしてアピールしているなぁと感じています。北米のように「まず安さ」と言う訳ではなく、欧州は「値段相応の価値があれば売れる」ある意味日本に近い市場なのかも知れません。

しかし「PS3はゲーム機」であると言う軸がブレるようでは大問題です。この辺りはクタさんと平井社長の主張に相違があるようにも感じますが、根本の部分は同じだと思います。

何故ならBlu-rayもCellもインターネットもHDDも「真なる次世代ゲーム機に必要な性能」に過ぎず、ユニバーサルプレイヤーとしての数々の機能はその一部を使っているだけの話です。誤算としてはPS2時代のDVD機能とは違い、PS3の多くの機能が標準以上(寧ろ専用機ですら太刀打ちできない要素もある)だった事です。

勿論、完全に離陸したBlu-rayとの相乗効果は全世界市場で期待できますが、本業であるゲームを疎かにする事は愚策でしょう。SonyのストリンガーCEOもPS3を将来のコンテンツ配信コンソールとしての位置づけで考えているようです。「撤退」等のアホらしい憶測が全くの的外れであることは自明ですが、PS3をゲーム機として一本筋が通った存在として確立するためには現時点のソフト展開に全力を注ぐ必要があるはずです。

http://www.digitalspy.co.uk/gaming/a81557/sony-real-price-of-ps3-is-gbp61498.html