この度「みんぽす」を運営されている「株式会社WilVii」様のモノフェローズに参加させていただきました。今回お借りしたゲームソフトはPS2用「ゴッド・オブ・ウォーII 終焉への序曲」です。
現在メインで稼動しているPS3やPSP用ソフトも多数準備されていましたが、私は興味があるソフトは大抵自前で購入してしまいます。「ゴッド・オブ・ウォーII」も評判は聞いていたのですが、PS2ソフトである事や海外アクションゲームである事で購入対象から外れていました。
今後もモノフェローズでお借りするソフトは私の趣向からほんの少しだけ外れたソフトを中心に考えています。その方がレビューもプレーンな内容で書けると思いますし。
「みんぽす」
http://www.minpos.com/
【ゴッド・オブ・ウォーII 終焉への序曲】
開発:SCEA
国内販売:カプコン
※プレイ環境
ハード:PLAYSTATION3
コントローラ:DUALSHOCK3
モニタ:XEL-1
・このゲームは凄い
初代「God of War」や「Twisted Metal」も含め、David Jaffe氏の作品をプレイするのは初めてです。「ゴッド・オブ・ウォーII(以下GoW2)」を30分ほどプレイした時の感想は「あ、このゲーム凄い」でした(笑)優秀なリーダーと優秀なスタッフが作り上げた完成度の高さが伝わってきます。
とにかく最初からダイナミックな演出でプレイヤーをグイグイと惹きつけます。日本人が大好きな美少年や美少女は登場しませんが、骨太な物語や世界観、壮大な音楽と実にマッチしています。
また、ストレスの無い軽快な操作感がプレイヤーとゲームの世界をスムーズに結び付けます。「映画をプレイする」感覚が真に実現できているソフトはそれ程多くありません、GoW2に関しては演出もさることながら素晴らしい操作性が大きく寄与していると感じました。
攻撃方法も多彩です。色々な武器や魔法が使用できます(ストーリー上、魔法は使えない場面も多い)が、局面によって有効な攻撃方法が変わります。この辺りのバランスや演出を含めた「アクションゲーム」としての根幹部分が実に完成されているので飽きさせません。
コンテキスト・センスティブ・アタック(CSアタック)にも触れておかなくてはいけません。特定キャラ等との対戦時に指定されたボタンをタイミング良く押すと大ダメージを与えたり、トドメを刺したり出来る攻撃方法でGoWシリーズの肝とも呼べるシステムです。ちなみに「LAIR」にもフィニッシュムーブで同様のシステムが採用されていましたが、GoWの方がダイナミックで爽快感があります。
物語については内容は控えたいと思います、実際にプレイして楽しんで欲しいですから。でも私はGoW2からプレイしましたが、ストーリー上に問題は感じませんでした。ゲームとして興味があるので時間があれば初代GoWもプレイしたいところです。
・PS2用ソフトとは思えない超絶グラフィック
「次世代クラス」との評判は決して誇張ではありません。私はPS3に有機ELテレビを接続しています。GoW2のオプションで映像モードをプログレッシブ+ワイドモードに設定し、PS3のスムージング機能を有効にすると「本当にPS3のゲームに見えてきます」。有機ELの発色の良さにも助けられているとは思いますが、PS3+XEL-1とPS2ゲームは本当に相性が良いのです。勿論それを差し引いてもGoW2のグラフィックとセンスには誰もが驚かされるでしょう。
・固定視点は少し残念
GoW2は固定視点です。最近の自由視点ゲームに慣れすぎた影響で、右スティックで回転・回避ばかり行ってしまいます。勿論慣れてしまうと違和感も減っていくのですが、次回作では自由視点にも期待したいところです。
・幅広い難易度設定で「全てのユーザ」が満足できる
「洋ゲーは難しいからなぁ」は完全に過去の言葉です。今や北米は日本をはるか昔に追い越したアクションゲーム先進国ですし、その環境の中で幅広い層に受け入れられるように制作されたゲームですからキッチリと気配りされています。
GoW2も難易度設定が4種類用意されております。一番簡単な「MORTAL」モードは誰でもクリアできる設定になっていますが、決して単調ではありません。この辺りのバランス調整は実に見事だなと感嘆させられます。
・問題となったローカライズ部分は?
前作「God of War」の日本語ローカライズ版では「行過ぎた修正」が問題になりました。残虐と思われる表現を和らげる程度なら仕方ないのかなと思うのですが、ゲームの根幹部分まで手を加えているのは「オリジナルに対する冒涜」とも取れます。今回のGoW2に関してはゲームプレイに影響が出るような修正は行われていないようです。
・何故SCEA制作のソフトがカプコンから販売されたのか?
敢えて書きますが、このゲームは「SCEの宝」です。任天堂であればマリオ、セガであればソニックのような立場でも不思議ではありません。SCEJがローカライズを拒否した理由までは明確ではありません、一部の残虐な表現及び日本では受けない作風である事を考慮しての判断ではないかと思うのですが明らかに軽率でしょう。
それだけこのゲームの面白さ、演出の凄みは特筆されるべきです。「日本で受けないからなぁ」で他社にローカライズしてもらうのではなく、「このゲームの面白さを世界に広めないのは勿体無い」とSCEJが率先して行動するぐらいにならないとダメなような気もするのです。
私は以前からSCEのソフトハウスとしての実力についても評価してきました。確かに優れたソフトを量産する開発体制は揃ってきていますが、「ゲーム文化を先導しよう」と言った気概は感じられません、特にSCEJは。
・勿論次回作に期待
大げさな話ではなく、プレイした全ての人が「God of War 3」に期待しているでしょう。しかし残念ながら重要な主要スタッフ2名が既にSCEAから離脱している事が判明しています。GoW3に対する不安は確かにあるのですが、GoW2完成直後には次回作のプロットやストーリー部分は出来上がっていたとのコメントもありますし、PS2であれだけ驚愕の映像を実現した訳ですからPS3版に期待するなと言う方が無理です。
・とにかく色々な人にプレイして貰いたい「傑作ゲーム」
「God of War 3」は本当に面白いゲームです。「海外ゲームだから」「絵柄がなぁ」「今更PS2だから」「難しそうだから」色々なネガティブな事前印象が有る方でも一度プレイしてもらいたい、絶対に納得するから・・・と思わせるゲームです。ちなみに手元のソフトはお借りしているモノですので、ちゃんと新品で購入し直しました(笑