【有機系BD-R対応】
周知の通り東芝がHD DVDから撤退し、次世代フォーマット戦争は終結しました。自然な流れとしてBlu-rayへの本格的な移行に時代は流れていくでしょう。Blu-rayレコーダの売上げも好調のようですし、五輪商戦時期には相当なシェアを確保する事も期待できます。

更に強力な援軍として「LTHタイプのBD-R」が今週から発売開始されました。DVD-Rの設備流用が可能で従来の無機系BD-Rよりも大幅な低価格が期待できる商品です。現時点では出だしと言う事もあり無機系の方がまだ安い状況ですが、大手量販店あたりで1枚単体で500円程度で購入できるようになれば爆発的に普及していくでしょう。

コスト的にはメリットの大きい「LTHタイプの有機系BD-R」ですが、全ての再生環境で認識が保証されている訳ではありません。現にLTHの規格策定前に発売されたPS3ではレコーダにて録画した有機BD-Rが認識されない現状です。

2月27日時点のSCEJの回答としては「PS3はLTHに対応しておらず、今後の対応は検討中」との事です。勿論ファームウェア修正にて対応できるものと思いますが、どうにも腰が重いのが気になります。

結局Sony製では採用しなかったAVCRECに対しては現時点でも対応していませんし、こちらは類似規格であるAVCHDが対応しているだけに「技術的な問題」では無い事は明らかです。さすがに有機BD-Rに関してはSony製品も関係しているので無視はしないと思います。

勿論SCE内による優先順位は存在する事は理解出来ます。現実的に日本以外では重要視されていないBD録画ディスクの再生環境については後回しにされているのが現状でしょう。
正直、有機系BD-Rがどれだけ安くなろうともPS3が再生対応しない限りは購入する気にはなりません。(まぁ1枚300円ぐらいになればハードコートのテスト用に購入するかもですが(笑)

まぁシステムソフトウェアのバージョンアップは世界共通の対応ですし注目も集めますので、日本以外では「はぁ?」と思われるような内容でリリースする事が出来ない現実もあるのでしょう。さすがに年度内にはバージョンアップも実施されるでしょうから、その中でさりげなく盛り込まれる形になるのかなと予想します。もう少しの辛抱ですね。

【ブルーレイのCMに登場させてよ】
また、昨年末のCMで大きなインパクトを呼んだ「YAZAWAのブルーレイ」の続編ではブラビアとのコラボレーションCMとなるようですが、その中でもPS3の存在はありません。

以前も書いたことですが、録画機であるBlu-rayレコーダと再生機であるPS3はお互いに補完しあう存在です。リビングでディスクアウトしたBD-Rを自室のPS3で再生する、「PS3を持っているからBDレコーダに、BDレコーダを持っているからPS3に」興味を持つのが自然な流れです。

HD DVDの規格策定に関わり、本来であればHD DVD専属だったワーナーを両対応に持ち込んだのはPS3の存在です。そして圧倒的なシェア差を作り出し、フォーマット戦争を早期終結に持ち込んだ最大功労者を当の系列企業が蔑ろにしたらアカンやろ・・・と思うのです。

低価格化が期待されるLTHタイプのBD-Rが販売開始
http://www.watch.impress.co.jp/av/docs/20080227/lth.htm?ref=rss

ソニー、矢沢永吉さん起用のBDレコーダCM第2弾
http://www.watch.impress.co.jp/av/docs/20080227/sony3.htm?ref=rss