100afdasfMSがXboxOneで披露したオールインワン構想についてつらつらと。






Next-gen systems as entertainment devices is “a perilous idea,” – Spector | VG247
ゲームデザイナーWarren Spector氏
・次世代コンソールをゲーム機ではなくエンタテインメントデバイスとするのは危険な発想
・私は既にそれらに対応する方法を幾つも持っている

Xbox One、オールインワンでは人の心を揺さぶれない(平林 久和) - 個人 - Yahoo!ニュース
オールインワンを謳うならば、そのタイミングは初代Xbox、あるいはXbox360発売のタイミングだったように思う。


とまぁ、MSの「オールインワン」路線に対して懐疑的な業界人やジャーナリストは少なく無いようです。そもそも日本に住んでいる立場からすると、MSが発表した「オールインワン」機能のうち日本の家庭で楽しめるものが幾つあるのかすら判らない状態ですし、満足なサポートが最初から期待出来ないのも事実。

かなりの可能性で、北米以外の地域では「単にPS4より性能が劣るゲーム機」に留まる可能性もあります。

確かにオールインワン路線が市場にヒットすれば大きなビジネスになります。それこそMS基幹ビジネスの不振をカバーしてしまう程でしょう。そのあたりの期待は既にMS側から色々と語られています。

MS: Xbox 360は累計一億台、次世代コンソールは累計10億台売りたい|みらいマニアックス !
「ゲームコンソールよりももっと幅広いものになること、それが私たちの目的です。4億台から、潜在的には10億台単位にまでなるかもしれません。私たちが進めているXboxというものについて、そんな風に考えています。

10億台というのは大風呂敷にも感じますが、ゲーム機以上の存在として全世界の家庭に浸透すれば不可能な数字ではありません。

しかし現在の情報だけではXboxOneの「オールインワンマシン」としての能力に不安を感じる要素が幾つかあります。

・ゲーム機としての性能に傑出したものが無い
・オールインワンマシンとしての売りが無い
・キネクトに「驚き」が無い

XboxOneは各々の要素が高いレベルでパッケージされていると思いますが、飛び抜けた要素がありません。

Warren Spector氏も語っているようにXboxOneのオールインワン機能は「既に家庭にあるもの」を寄せ集めているだけです。勿論、ただのメディアハブではなく、これらに自慢のキネクトを組み合わせる事で未来的なインタフェイスを実現しようとしていますが、時間やプレイヤーが制限されるゲームならともかく、もっと幅広くて生活に密着した要素の導入に対しては保守的だったりします。お父ちゃんやお母ちゃんやお子さんといった家族みんなで使うものにプログレッシブなガジェットってなかなか採用されませんよね。

良いモノや面白いモノや目新しいモノが導入されるには時間が掛かります。その前に認知されないといけないからです。

そして、XboxOneの売りでもあるキネクトに対してMSが若干過信ぎみに感じるのも気に掛かります。確かにXboxOneのキネクトはXbox360版と比較しても相当に機能が強化されていますが既に「目新しさ」はありません。同じ様な事がXbox360+キネクトでも実現できるからです。

このあたりはギミック系ゲーム機の先駆者である任天堂が大ヒットしたWiiのリモコンを捨て、ゲームパッドという「新しい遊び」を提示した事から考えても判ります。「新しい驚き」を提供しなければ市場からは支持されないと考えているのでしょう。まぁゲームパッドが「新しい驚き」なのかどうかはさておき・・・ですが。

あくまでも仮定の話ですが、XboxOneのキネクトが初めての体験ならば、また違った反応があったのかも知れません。そしてXboxOne構想のガジェットをアップルが発表していたら・・・少なくとも日本での反応はまるで違うものになっていたでしょう。