
Xbox Oneは手数料無しでも中古売買が可能など、Microsoftがライセンスに関する重要な詳細を公式ブログにて発表 - Game*Spark
・Xbox One向けのゲームは発売と同時にディスクとデジタル両方で利用可能となり、ディスクはゲームを素早くインストールする上で最良の手段となり続けている
・一度サインインとインストールを完了すればゲームのデジタルコピーはコンソールとクラウドに保存されるため、Xbox Oneのライブラリからディスク無しでゲーム全体にアクセスすることが可能
・ユーザーがログインしているか、あるいはユーザーとどんな関係であるかに関わらず、友人や家族やゲストや知人はユーザーのコンソールにて無制限にユーザーのゲームをプレイ出来る
・Xbox Oneでは新たな方式で家族がアクセス出来るようになった。最大10人の家族メンバーは全てのXbox Oneにてログインしてシェアされたライブラリからゲームをプレイすることが可能。家族メンバーは友人の家でユーザーのゲームをプレイすることが出来る。ユーザーはいつでもゲームがプレイ可能で、ユーザーの家族は誰でも時間さえあればシェアされたライブラリからゲームをプレイすることが出来る
・Xbox Oneは“ゲームパブリッシャーがユーザーのゲームを加盟店にてトレード可能に出来るよう”にデザインされている。ゲームの譲渡を認めており、Microsoftはプラットフォームの手数料を小売店やパブリッシャー、消費者に請求はしない
・Xbox Oneは“ゲームパブリッシャーがユーザーより友人にディスクベースのゲームをプレゼント可能と出来るよう”にデザインされている。譲渡に対して手数料の請求は発生しない。譲渡には2つの条件があり、最低30日間フレンドとなった人物にしか送れず、それぞれのゲームは一度しか譲渡することが出来ない
興味深い点のみを簡単に要約しました。
・ゲーム所有者のXboxOneでは誰もがゲームをプレイ可能(今までは普通に出来たこと)
・最大10名の家族メンバーが同じゲームをシェア可能(同時起動は1つ)
・中古ゲームは加盟店でトレード可能(日本の加盟店は?)
・MSは手数料を請求しない(パブリッシャの対応は不明)
・最低30日間フレンド登録した相手に「1度だけ」譲渡することが可能
ようやくマイクロソフトから詳細が発表されました。
今回は新情報を中心に取り上げましたが、色々と気になる要素が満載です。
まず一つ目は「最大10名の家族メンバーが同じゲームをシェア可能」という点です。これは素晴らしいサービスだと思うのですが、「家族メンバー」の範囲が気になりました。要するに、友人知人を登録すればゲームのシェアは可能なのかどうか?という事、そしてシェアしたゲームは同時に起動出来るのか?という事です。
なお、「家族メンバー」に該当すると思われる「ファミリーパック」は現在このような状況です。
Xbox LIVE ゴールド ファミリーパック FAQ - Xbox.com
Q:友人同士でファミリーパックを使うことはできますか?
ファミリーパックはご家族向けにデザインされた商品です。コンテンツを購入することができるのはプライマリアカウントを保有する方のみとなります。また、プライマリアカウント保有者はプレイ状況レポートを閲覧したり、ファミリーパックメンバーのオンライン設定へのアクセスなども可能ですので、お友達間での使用にはあまり適しません。
色々と情報が共有されますので、メインアカウントをファミリー登録するのは問題ありそうですが、「共有用」のサブアカウントを友達同士で管理するという使い方はできるかもです。ただ、XboxOneロンチ時点で規約が変更される可能性もあるでしょう。
あと、インサイドの記事では判らなかったのが「同時起動」です。最大10名の家族メンバーが別々のXboxOne本体で同時に起動してオンラインプレイ等を行えるのかどうか?こちらに関してはMS公式に「any one of your family members can be playing from your shared library at a given time」とありますので、排他的な一人だけがプレイ可能になるようです。
次は「中古売買」関連。
ゲームかなー : XboxOneの『中古対策』が見えてきた!PS4も追随するのかな・・・
・小売業者は自由な価格設定(※)で中古販売できるが、売り上げの一部はMicrosoftとパブリッシャーに入る。
噂されていた「MSの手数料」に関しては今回否定されていますので、もしかすると、噂の反応を見てから譲歩した可能性もあります。しかし、この一文が気になります。
Microsoftはプラットフォームの手数料を小売店やパブリッシャー、消費者に請求はしない
確かにMSが手数料を取らないことは判りましたが、パブリッシャの対応は任意とのことです。中古売買でサードパーティへのマージンが設定されたとしても、それは明示されるのでしょうか?要するに「中古30ドル(うちパブリッシャへ5ドル)」といった風に客が判るのであれば良いのですが、隠されてしまうのはちょっと気持ち悪いと思いませんか?
それに、そのマージンを負担するのは誰なのでしょう?結局、ショップであり、消費者なのです。
最後は「譲渡」や「貸し借り」関連。
当ブログでも今回の噂が話題になった際に「個人間の譲渡はどうなる?」「知人間の貸し借りはどうなる?」という点を指摘しましたが、結論として「個人間の売買は実質不可」で「貸し借りも不可(譲渡ならOK、だが戻ってこない)」という事になりそうです。
それぞれのゲームは一度しか譲渡することが出来ない
まぁこの点が「無制限」になれば、面倒でも知人間で権利を受け渡し可能になります。暫く運営してから制限解除する可能性もあります。
とはいえ、面倒くさいことこの上ありませんね(笑)
追記:4gamerの記事によると
Microsoftが「Xbox One」の常時接続や中古売買などに関する,多数の疑問に公式サイトで回答 - 4Gamer.net
Microsoftは「ゲームソフトの貸与やレンタルは,ローンチ当初は認めない」としており,上記の機能を使い,友人の家のXbox Oneでは,自分のXbox LIVEアカウントにアクセスしてプレイすることを奨励している。
こんな感じで知人友人間での貸し借りそのものを制限することを明らかにしているようです。
さて、色々と騒動を巻き起こした「中古対策」云々に対する情報はマイクロソフトからの正式発表で一段落となるのでしょうか?確かに色々と不透明だった部分は殆どクリアになりましたが、それでも「いちいち面倒くさい」事は間違いありません。
何故このような面倒くさい方向に進んでしまったのでしょうか?
ゲームファンの間では「中古ビジネスからのマージン」「海賊版対策」ではないか?と囁かれています。これらがメーカーやソフトハウスにとって切実な問題だという事は理解していますが、ユーザ側に一方的に与える「面倒くささ」は半端ではありません。そのくせ「メリット」は殆ど無いのです。
最大10名の「家族メンバー」のゲームシェアに関してもプレイ可能なのが排他的な一人では「メリット」と呼べるほどのものではありませんし、お得な個人間売買は禁じられ、友人間の貸し借りも封じられました。
まさに「ガチガチ」という印象しか残らないXboxOneのゲームソフト管理システムの問題は何度も書くように「ユーザにとって全くメリットがない」事です。ここまで消費者無視の施策は珍しいと感じました。
それでも、欧米の人達はヘイローが出るなら買ってしまうのですね?
なお、今回の発表を幾つかの国内メディアが紹介していますが、どうにもピンと来ない記事ばかりです。あまり「出来ない事」を取り上げるのを避けたのか、それとも日本市場を鑑みて適当に書いたのかは判りません。
Xbox Oneにおける中古ソフトの売買や譲渡などの仕様が公開、10人の“ファミリー”への共有も可能 - ファミ通.com
Choke Point | Xbox Oneのインターネット接続や中古ソフトの扱いに関する詳細が発表