宮崎氏が「フロム・ソフトウェアでも最大規模のボリューム」と語った本作の一端が、さらに明らかになるロングインタビューをお届けしよう。



宮崎:本作『エルデンリング』の目指したところは、ひと言で言えば『ダークソウル』シリーズの王道進化です。我々がシリーズの制作を通じて培ってきた、アクションやレベルデザイン、あるいは世界観表現などのノウハウを、よりスケール感の大きい、進化したゲームとして結実させたかったのです。

宮崎:本作は、たとえば『SEKIRO』のような、特定の主人公を想定していません。ユーザーさんそれぞれが自由にキャラクターを作成し、それをプレイするスタイルで、『ダークソウル』シリーズなどと同様であるとお考えください。

宮崎:エンディングは複数存在しますし、それに至る道筋もかなり自由です。これは本作の特徴のひとつかと思いますが、『ダークソウル』シリーズと比較しても、ゲーム進行の自由度はかなり高くなっていると思います。


―本作を構築するオープンなフィールドというゲーム性は、オープンワールドとは異なるものなのでしょうか?

宮崎:いわゆるオープンワールドの定義次第とは思いますが……本作のオープンなフィールドは、まず世界と物語のスケール感を増し、それにより没入感を増すためのものですし、世界に膨大な未知と脅威があり、手探りの探索の楽しみと、発見と踏破の喜びをもたらすためのものです。それは、古きよきRPGが持っていた楽しさの一部であると思いますが、本作が目指したのはそういうところです。

(中略)

――答えにくいとは思いますが、トライ&エラーは大前提として、本作は『SEKIRO』や『Bloodborne』と比べてどれくらいの難度を想定されているのでしょうか?

宮崎難しい質問ですが、純粋なアクションゲームとしての難易度は、挙げていただいたタイトルよりも抑えられていると思います。

 『SEKIRO』との比較がわかりやすいと思いますが、ある脅威にレベルを挙げてから挑む選択肢、そしてマルチプレイがありますから。そうしたことから、難易度についてもっともイメージが近いのは『ダークソウルIII』かと思いますが、そちらと比較しても攻略の自由度、霊体の召喚やステルスなどの新しい戦略的なプラン、そしてマルチプレイのハードルが低いことなどから、“しっかりと手応えはあるけれども、なんとかなる”と言えると思います。

 一方で、攻略の自由度が高いことを前提に、と言いますか、それ自体がゲーム進行の決定的に障害にならないよう配慮したうえで、しっかりとハードな手応えのある、恐ろしいボスも用意しています。世界観的にも、そうでなくては寂しいというか、がっかりしてしまう「格」の敵もいますからね(笑)。

(中略)

――プレイ時間としてはどれくらいを想定されていますか?

宮崎うーん、これ、苦手な質問なんですよね(笑)。あまり寄り道なしでプレイして、30時間くらいを目途に考えていますが、正直まだわかりません。寄り道をしないプレイからの拡がり、奥行きがとても大きい、といった方向性を意図していますね。


今後は情報もガンガン出てきそうやな。2022年のGOTYは決まったようなもんやな