Square Enix Reveals How Final Fantasy VII Remake Intergrade Was Optimized for PS5

スクウェア・エニックスの開発者数名が、Unreal Engine公式ブログでインタビューに応じ、「ファイナルファンタジーVII リメイク インターグラード」がPlayStation 5コンソールをどのように活用したかを公開しました。

リードテクニカルプログラマーの羽野智仁氏は、ハードウェアとソフトウェアの改良により、ロード時間が大幅に短縮されたことを説明しています。

PS5にはSSDが搭載されているため、I/Oの速度がボトルネックになることはありませんでした。その代わり、タイムスライシングやCPUの負荷がロードタイムを長くする原因となっていました。

そのため、特にボトルネックになりやすい部分には、独自のシリアライズを施してデシリアライズ時の負荷を軽減するなど、負荷の流れを改善しました。その結果、約12秒かかっていたロードタイムを6秒に短縮することができました。

さらに改善の余地を探るうちに、ローダーの効率が悪いことに気づきました。そこで、Unreal Engine 4.25 で導入された Unversioned Property Serialization と IOStore を統合しました。本作はUE4.18をベースに開発していたため、若干の変更が必要でしたが、導入したことで約2秒に短縮できたので、投資に見合った改善ができたと感じています」。


また、『ファイナルファンタジーVII リメイク インターグレード』に高解像度のテクスチャーを入れるためには、PS5のディスク容量の制限を回避する必要がありました。

PlayStation 4版では、メモリやディスクの容量制限のために、より高画質なフォーマットや高解像度のテクスチャーを使用することはできませんでした。しかし、『FINAL FANTASY VII REMAKE INTERGRADE』では、高品質なフォーマットや高解像度のテクスチャを収録するには、ディスク容量が足りませんでした。

そこで、「Oodle Texture [Compression]」を導入し、「Oodle Kraken」と併用することで、高解像度のテクスチャを考慮しても、PS5版ではファイルサイズを小さくすることができました。

加えて、PS4に比べてメモリが増えたことや、前述の質問の回答にもつながるNon Streamable Mip Mapの改善も、テクスチャの読み込みに貢献しました。

また、より高解像度のライトマップを使うことができたので、ライティングの精度も向上しました。


ファイナルファンタジーVII リメイク インターグレード」は、現在、PlayStation 5で発売されています(次世代機向けの機能強化はされていませんが、PlayStation 4でも発売されています)。しかし、最近のリーク情報によると、Epic Games Storeを通じてPCでも早々にリリースされる可能性があるとのことです。


ここまでやってPS5に最適化させたFF7RIですが、ソニー時限独占終了後にXboxOneでも提供されるなら変な話よね。XboxSX|Sのみの可能性もあるけど。