今甦る真月譚,新生「月姫R」クリエイターインタビュー。奈須きのこ&BLACK両氏が語る世界の裏側,そしてこれから

4Gamer:
 まだまだ聞きたいことはたくさんあるんですが,何よりこの話は聞いておかなくてはなりません。後編となる「月の裏側」についてですが,現時点での進捗はいかがでしょうか。

奈須氏:
 今はまだ準備段階で,本格的に制作が始まるのはまだ少し先だと思います。できる限り早く,と思ってはいますが,「FGO」も佳境なのでなかなかフルスロットルとはいかないのが現状です。なのでオリンピックを待つくらいの気持ちで構えていただけたらと。

4Gamer:
 な,なるほど。

奈須氏:
 「MELTY BLOOD: TYPE LUMINA」もありますし,来年以降に準備しているものが色々とあります。お待たせしている間の道筋も考えてはあるので,それらもできるだけ早くお届けできればと思っています。

4Gamer:
 ちなみに,裏側は“4ルート”あると考えていいのでしょうか。

奈須氏:
 あります。もちろん彼女のぶんも。

4Gamer:
 ああ,安心しました。しかしそうなると,果たして一作に収まるものでしょうか。「表」が2ルートでこの分量だったのに?

奈須氏:
 シエルルートが特別なんですよ。TYPE-MOON伝奇の最強格を敵に回したらどうなるかを,絵として見せなくてはならなかったので。残りのルートがあれ以上派手になることはありません。……ないと……思います……。
 あと実は,同人版「月姫」のシナリオを「月姫R」の素材を使ってBLACKさんが組んだプロトタイプが存在していまして,それには未発表だった彼女のルートも含まれています。だから大丈夫,いけるはずです。

4Gamer:
 演出面も,さらなるパワーアップを期待してもいいのでしょうか。

BLACK氏:
 ……あんまりやりすぎても,「アニメでいいじゃん」となってしまいますから。動かすところは動かして,テキストをじっくり読んでもらいたいところはおとなしめに,というのを意識しています。思えば派手に動かしたのをボツにした演出も割とありました。

BLACK氏のこだわりシーンからもう一つ,ヴローヴ戦で結界が崩壊する瞬間,逃げ惑うノエル先生の図。一瞬なので分かりにくいが,手前に配置されているのは実は志貴の頭だとか。志貴を盾にしても生き延びようとする,ノエルの弱さを表したカットとなっている
画像集#051のサムネイル/今甦る真月譚,新生「月姫R」クリエイターインタビュー。奈須きのこ&BLACK両氏が語る世界の裏側,そしてこれから

奈須氏:
 主役はテキストだから,あくまでそれを活かすものにしたい。テキストが頭に入らないようでは演出の意味がない。BLACKさんはいつもそう言って徹底してくれるので,ありがたく思っています。

4Gamer:
 ちなみに開発はPCベースで進められたと聞いていますが,PC(Steam)版の予定はないのでしょうか。

奈須氏:
 Steam版を出すなら,多言語対応したいですね。でもこのゲームの場合,ただ翻訳するだけではちょっと。演出も合わせて調整しなくちゃならないけど,そんな余力はないという。でも英語と中国語くらいはなんとか……。

4Gamer:
 そもそも翻訳自体のハードルが高いですよね。

奈須氏:
 そうですね。TYPE-MOON作品がなかなか海外で出せない理由の一つです。


PC版はいつでも出せる準備をしているかと思いきや・・・。まぁCS版が売れ続けている状況ですからすぐに出せますとは言いたくないんだろうけど。なんだかんだで来年にはPC版出てそうだけどね、俺もプレイするならPCやな。